○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
これまでの質疑も踏まえて、異次元の金融緩和政策の反省と転換について植田候補の姿勢をお聞かせいただきたいと思います。
異次元の金融緩和は、アベノミクスの第一の矢として続けられてきました。十年前、復活した安倍政権が、デフレこそ日本経済最大の問題、デフレの原因は金融政策、大胆な金融緩和をやれば克服できると唱えて量的・質的金融緩和が開始された当時から、我が党は、世界で異常な日本経済の長期停滞の原因は賃金引下げと物価下落の悪循環と指摘をし、政府が進める低賃金で不安定な非正規雇用の拡大をやめよと主張してまいりました。二〇一三年の共同声明の発表直後にも、金融政策頼みのインフレターゲットではなく、大企業の内部留保の活用など、賃上げ目標、賃上げターゲットこそと、暮らし、経済の立て直しを提案をいたしております。
実際、二年で二%の物価上昇という目標は十年たっても達成できませんでした。そして、今や政府も、企業にお願いすると言うばかりなんですが、それでも賃上げが経済再生の鍵と言うようになりました。
デフレの原因は金融政策という診断も異次元の金融緩和という処方箋も間違っていたから効果が上がらず失敗したのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(植田和男君) デフレそのもの、賃金と物価両方ですね、これの原因としましては、先ほど来御説明しておりますように、ちょっと古く、九〇年代くらいから振り返ってみますと、様々な外的ショックがあったこと、それでデフレ経済に陥ったことが人々の行動をデフレに合ったものにしてしまいまして、それが物価を上がりにくくしているということにつながってしまったこと等かなと思います。
その上で、様々な金融緩和政策を取ってきたわけですが、それは、二〇一三年以降、特にデフレを食い止める、デフレでない状態をつくり出すということには効果があったと思いますが、今申し上げたような金融政策外の要因もあったために、完全に二%の目標に達するというところには至っていないというふうに考えてございます。
○仁比聡平君 現に実質賃金は上がらなかったわけです。幾ら雇用者総所得が増えたといっても、それで一つ一つの家計が良くなるということとは違うわけで、実質賃金が上がり、国民生活が向上する中で実体経済を良くしていくということが私は必要だと思うんですね。
そこで、もう少し聞きたいと思うんですけれども、黒田総裁は、アベノミクスの当初、二〇一四年の三月に日本商工会議所の講演の中でこう言われています。賃金が上昇せず、物価だけが上昇するということは普通には起こらない、商品やサービスの価格上昇により企業の売上げが伸び、収益が増加すれば、それに見合って労働者に支払われる賃金は増加すると当然のように強調していたんですけれども、全くそうはならなかったわけです。
物価上昇と賃上げの関係について、植田候補は衆議院の審議の中で、物価の方で二%が達成された暁に賃金の名目上昇率がどれくらいかということを前もって確信を持って申し上げるのは極めて難しい、その時々の経済情勢によってかなりの幅を持って変動し得るとお述べになられたと思うんですね。となると、大規模金融緩和を続けても、十分な賃上げ、あるいは十分な賃上げを伴う持続的、安定的な物価上昇というのは、これ、おぼつかないということになりませんか。
○参考人(植田和男君) 後段の、御質問の後段の、持続的な二%の物価上昇が達成された暁にどういう賃金の動きになるかという点でございますが、それは持続的な賃金の上昇になるというふうに考えてございますが、それが何%になるかということは、そのときの生産性の上昇率とか、それから、労働者の構成がいろいろ過去も変化しておりますので、それによって平均賃金が変化するという効果もありまして、前もって言うのはなかなか難しいという意味でございます。
御質問の前段の、特に足下の状況を御指摘されているんだと思いますけれども、物価が上がってもなかなか賃金の上昇に結び付いていないという面があるということだと思いますが、ごく足下では賃金の上昇が少し追い付きつつありますが、これまでの物価上昇が、特に昨年来ですが、コストプッシュ的なものであったためになかなか賃金にしばらく波及しにくかったという面はあるかなと思っております。
○仁比聡平君 学者らしい御説明なのかなとも承るんですけどね、今、賃上げは、これ、あれこれの一つではなくて、物価を上回る、物価を十分に上回る賃上げ、これが経済立て直しの決定的な鍵だと思うんですね。黒田総裁は昨年の秋に、アベノミクスが始まった段階でというのを念頭に、もう少し賃金のことをはっきり言うべきではなかったかというのはそのとおりだと、参議院の財政金融委員会で答弁をされました。
もうこれまでも議論ありましたけれども、二度にわたる消費税の増税、社会保障の負担増、こうしたアベノミクスで家計は痛め付けられてきたわけです。そこに今、食料品やエネルギーなどの物価高騰が暮らしと営業を直撃しているわけです。
家計こそがGDPの六割を占める経済の土台なわけですから、だからこそ、今春闘で連合は五%、全労連は一〇%の賃上げを要求しています。そうした賃上げが必要だと政府や経済界に向かって言うべきではありませんか。
○参考人(植田和男君) 持続的な二%のインフレが達成される、あるいは、今ちょっと二%には届いていないけれども、基調的なインフレ率、これが着実に上がっていくためには、賃金がもう少しきちんと上がるということが必要であるという認識は私も持っておりますし、日本銀行もいろいろなところで表明しているというふうに思っております。
○仁比聡平君 どうもはっきりしないんですけれども、先ほど生産性の向上というお話もありましたけれども、今のこの緊急の日本経済の立て直しのことを考えたらなおのこと、私どもは、大企業に積み上げられてきた今や五百兆円に上るこの内部留保に適切な課税を含めた対策を打って、これが実体経済、とりわけ賃金に還元されるというそうした中で抜本賃上げをしっかり果たしていくということが必要だというふうに思います。
実質的賃金が上がらない一方で、物価がどうなったのかということについて続けてお尋ねしたいと思うんですが。
消費者物価指数を、生活必需品、食料や家賃、水光熱費や衣服、交通費や保健医療費などの生活必需品とぜいたく品に分類して動向を比較した調査がこの間行われています。それ見ると、二〇一四年度以降、つまり大規模金融緩和が始まった時期以降、ぜいたく品は横ばいで推移する一方で、生活必需品は明らかに上昇している。その上昇も、結構急といいますか、上がっているというトレンドだと思うんですよね。
物価の二極化という表現もあるかと思うんですが、そこに加えて、さらに、日本の物価高騰があります。これはウクライナ危機、気候危機などを背景にした世界的インフレに、円安、つまり一年前の一ドル百十五円台がさきの十月、百五十円を突破したといった異常円安が重なって引き起こされました。
生活必需品は低所得の家計ほど比重が高いですから、だから、これによって低所得層の負担増、実質購買力というのは、これ低下するわけですよね。大規模金融緩和によって、大規模金融緩和による円安によって生活、そして営業の困窮が引き起こされているという点について候補はどうお考えですか。
○参考人(植田和男君) おっしゃるように、必需品を大きなウエートとして含みます消費者物価指数総合は高い率で伸びております。これに対して、何度も申し上げておりますが、基調的なインフレ率は低い、低いと言ってもまあプラスであると思いますが、二%にはまだ間があるという中で、日本銀行の金融政策は後者の方に力点を置いて金融緩和を現在続けているというスタンスになっているかと思います。
ここは、金曜日もちょっと申し上げましたが、私は、国民の皆さんには生活実感との乖離、金融政策がですね、の背景についてもう少し丁寧な説明を今後詳しくしていく必要があるというふうに思っております。
○仁比聡平君 候補のおっしゃる丁寧な説明というのを、総裁候補ですから慎重にお話しになられているのかもしれないんですが、今お話の中にあった候補の御認識、衆議院の議事録で拝見しますと、基調的なインフレ率について少し良い動きが出てき始めている、この芽を大事にして育てていきたいといった御答弁もされたかと思いますが、この近々でいうと、米国の金融引締めという動きだったり、あるいは日米金利差が再び拡大するのではないかというような懸念だったりということの中で、円が百三十六円などの円安に振れていると。
これが再び異常円安ということになれば、そうした見通しというのは吹き飛ばされてしまうんじゃないか。生活は本当に大変だし、二%目標も一層遠のくのではないかと私なんかは心配もするんですけど、候補はいかがでしょうか。
○参考人(植田和男君) 非常に直近の足下では委員おっしゃるような動きが少し見られておりますけれども、少し中長期的に展望します、中長期的と申しますか、数か月、半年、一年というところで展望しますと、これは金曜日、今朝、先ほども申し上げましたように、必需品を含む消費者物価指数総合のインフレ率は現在の四%からかなりはっきりと低下し、年度、来年度半ばくらいですか、二%を下回るというところまで低下していくというふうに考えてございます。
○仁比聡平君 日銀が今お持ちの見通しを候補としてもお述べになっているということで、果たして本当にそうなのかということが大問題だと思います。
次に、ちょっと話題変えたいと思いますけれども、異次元の金融緩和は、私はデフレ克服の金融政策としては失敗だったと思います。デフレ克服としては失敗でも、円安株高を誘導するという政策としては言わば大成功を収めたんですよね。安倍元首相は、政権奪還をする二〇一二年の総選挙で金融緩和による円安を公約に掲げました。二〇一三年の九月に、ニューヨーク証券取引所での講演はみんなの記憶に新しいところですよね。バイ・マイ・アベノミクスと訴えて、日本株への投資を海外勢にアピールしたわけです。
実際、円安について見ると、二〇一二年の一ドルおよそ八十円くらいという為替レートが、二〇一五年には百二十円くらいまで円安が進行しました。株価は二・六倍に上昇しました。これで利益を上げたのは大企業です。
異次元の金融緩和の本当の狙いというのは、こうした円安株高誘導で大企業をもうけさせることだったのではありませんか。
○参考人(植田和男君) 円安株高の経済に及ぼす影響は極めて多様な側面があるかと思います。
例えば、円安に限りましても、おっしゃるように、グローバル企業の収益にプラスに作用するという面がありますし、さらに、インバウンド需要が増加すれば、これは地方の中小サービス業にもメリットをもたらすという面があるかと思います。もちろん、マイナス面としては、輸入財を使っている企業あるいはそれを間接的に消費する家計の実質所得を下げるというようなマイナス面があるかと思います。
いずれにせよ、多様な影響がございますので、どれか一つが政策のターゲットであるというようなことではないかなと思っております。
○仁比聡平君 富裕層はどうかと。年収二百万円以下のワーキングプアが増える一方で、富裕層の資産は二倍、三倍に膨らみました。
野村総研のデータで、金融資産五億円を超える超富裕層の資産総額は二〇〇五年の四十六兆円から二〇一九年には九十七兆円へと、十五年間、十五年で二倍以上、一世帯当たり二億円以上に膨らみました。
日銀政策審議委員のお一人、高田創さんの論文で、超金利環境は、超低金利環境は、純金融資産価格の上昇を通じて世の中の格差を一層広げるという趣旨の記述がございます。日銀の異次元の金融緩和が、結果、格差を拡大したと私は思うんですが、候補の御認識はいかがでしょう。
○参考人(植田和男君) 確かに、株式からの、株式保有からの収益、これに対して、預金の利子率が低金利政策の下では制限される、株の方は場合によっては上がるということで、そこは所得格差の拡大につながる面があるかと思いますが、他方で、金融緩和は住宅ローン金利を低下させてきたという面を通じて幅広く家計の所得あるいは実質所得を支えてきたと思いますし、さらに、金融緩和が経済活動をバックアップしてきたということが雇用等を通じて国民各層に幅広いプラスの影響を持ってきたというふうにも考えてございます。
○仁比聡平君 そう候補は御説明されるんですけれども、実際には賃金は上がらず、格差は極端に拡大していると思います。結局、この十年、異次元の金融緩和がもたらしたのは円安と株高だけなのではないかと。その真摯な反省の上に立って、異次元緩和の総括と金融政策の正常化に私は臨んでいくべきだと思うんですね。
これからどうするのかということについてお尋ねしたいと思います。物価二%目標を一体いつまで続けるのかと。
先ほど、日米金利差が万が一拡大していくということになれば、先ほど来の少し芽が出てきたという見通しも崩れてしまうんじゃないかということも申し上げましたけれども、そうした中で、候補は衆議院の御答弁の中で、金融政策の効果が及ぶのに標準的な時間は二年ということを前提にされながら、されつつですね、日本経済が過去十年、二十年置かれた状況では標準型が当てはまらないと、何年後に目標が達成できるか、なかなか現状では確信を持って答えることができないという残念な状態にあるとお話しされました。
この御認識そのものは私もそのとおりだなと思う部分もあるんですけども、端的に聞きますと、これでは永久にやめられないと、永久に金融緩和をし続けなければならないということになりませんか。
○参考人(植田和男君) それは衆議院での質疑でも申し上げましたが、現在の金融緩和を続けていった場合にもなかなか基調的なインフレ率が時間を掛けても上がってこないという場合には、副作用等も考えまして、より持続性の高い金融政策の仕組み、緩和の仕組みを考えていかないといけないというふうには考えております。
○仁比聡平君 二%目標に縛られ続けると、日銀自身が身動きできないという状態になって、まあ既にその状態に陥っていると思いますが、いつまでも正常化に踏み出せないということになりかねないと思うんですね。
この国債の問題に関して、十年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行うという方針がありますね、今、日銀が取っていますね。これを維持したまま、物価二%を達成するまで国債を買い続けるということになるんでしょうか。
○参考人(植田和男君) 当面、イールドカーブコントロール政策の下で、短期と長期の金利を現在の水準に誘導しつつ必要に応じて国債を買うという政策を続けるということだと思います。
○仁比聡平君 上限を設けずというのが今の方針ですよね。これを続けるというのは、これは本当にとんでもないんじゃないのかと。日銀が今保有する国債、これは国債発行の半分以上ということにとうとうなったわけで、政府は借金を平気で増やす、それを日銀が支えるという事実上の財政ファイナンスになっていると思います。
このまま進めば、最後には国の財政や国債の信用が失われ、国債価格の急落、それに伴う金利の急上昇、そして物価上昇が止まらない悪性インフレを招いて経済を破綻させてしまうという、まるで戦前の歴史を繰り返すことにはなりませんか。
○参考人(植田和男君) 現在の緩和のスタンスは、繰り返し申し上げていますように、二%のインフレ目標を達成するためにということですので、悪性のインフレになるというようなところまで金融緩和を続けるということでは全くないかと思います。
それから、あえて申し上げますと、最近、国債の購入が日本銀行によって増えている面があるわけですが、これは、市場におけるインフレ期待が多少なりとも高まってきているという中でそういう状況が起こっているという面もあるかと思います。それは、申し上げてきました基調的なインフレ率が上がっていくという点について良い芽が出つつあるという動きとも対応しておるかなというふうに思っております。
○仁比聡平君 そうですかね。
植田候補は、二〇一三年の十二月、日経新聞の「経済教室」で、中央銀行は一般に考えられているよりずっと弱い存在であるとお書きになっていますよね。政治からの強い財政ファイナンス、赤字の穴埋め圧力にはっきり抵抗できたケースはまれと指摘をしておられます。その後十年、コロナ禍を経て世界的に財政悪化が進み、中でも日本は突出しています。
安倍元首相は、昨年五月に、日銀は政府の子会社、政府は一千兆円の、政府の一千兆円の借金の半分は日銀に買ってもらっているという発言をして国民を驚かせました。安倍政権以来、日銀は独立性をないがしろにされてきたのではないのか。
さらに、岸田政権がGDP二%ありき、今後五年間で四十三兆円と際限ない大軍拡に踏み出す中で、国債発行拡大による資金調達、あるいは建設国債の対象に艦船も含めるなどの動きが現にあるわけですね。
これ、ますます政権からの圧力というのは強まるんだと思うんですが、総裁におなりになったら、独立性の堅持についてどう対峙をしていかれますか。
○参考人(植田和男君) 繰り返し申し上げておりますが、金融緩和、あるいはその下で行われています国債の購入でございますが、これは目標インフレ率の達成のためということでございますので、その見通しが立ってくるという状況になれば、例えば国債の購入はだんだん縮小させていくということになるというふうに考えております。
○仁比聡平君 時間が迫ってきましたので、金融政策の正常化に向けての課題について少し伺いたいと思うんですが、私、最大の課題は、投機筋の動きをどう牽制するのかというところにあると思います。
我が党は、日銀が国債やETFを大量に買い出したら後に売るに売れなくなるでしょうと、日銀が売り始めたら国債価格が急落するという、そうしたリスクが大きい、引き返せなくなると、無謀な政策はやめるべきだとこの十年間警鐘を鳴らし続けてまいりました。
日銀の国債買取りも限界に近づきつつある中で、海外の投機筋などからは、異次元の金融緩和の軌道修正のときがもうけのチャンスだと虎視眈々と狙うという、そうした動きがこれ見え見えなんですよね。マスコミでも、そうした長期金利の動きをめぐって日銀・バーサス・ヘッジファンドの攻防などと、こう報じられていますけれども、投機手法の一つが空売りだと思います。日銀は、これに対して国債を爆買いするという形で対応して金利高騰を抑えようとしてきたんですけれど、これがずっと続くのかと、いつまででもそういうやり方できるのかというと、持続可能なやり方ではないと思うんですね。
これからも長期金利の動向をめぐってリスクの高い状況が続いていく中で、私たちは、我が党は、金融市場を不安定化する投機マネーに対する規制、特に国債市場におけるヘッジファンドなど投機筋に対する規制を繰り返し求めてまいりました。
金融規制は直接には金融庁の所管だということは承知をしておりますが、候補はこの分野においても造詣の深い方だと思います。長期金利は金融市場の要です。金融システム危機のリスクもあるわけで、日銀としても国債市場における投機筋の規制について関与していくべきではないかと思いますが、いかがでしょう。
○参考人(植田和男君) 委員おっしゃいましたように、金融取引、投機筋を含めました、そこに対する規制の点につきましては日本銀行の管轄ではないというふうに考えてございます。
○仁比聡平君 日銀には、物価の安定、国民経済の健全な発展とともに、信用秩序の維持という使命がございます。しっかり取り組まなければなりません。
ここまで異常に国債保有を拡大した政府と日銀の責任が厳しく問われるべきであるとともに、これからの対応、正常化に踏み出すに当たっては、機関投資家など国内の市場関係者との様々な対話と協力が必要不可欠ですし、正常化のプロセスで万一金利が急上昇して、例えば個人の住宅ローンや中小企業の借入金に影響を及ぼすような場合には、政府が特別の措置をとって、国民負担が生じないようにすべきだと思います。重要なことは国民の暮らしを最優先に考えることだということを申し述べて、質問を終わります。