○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
この委員会派遣要求は、特定秘密保護法案に対する、本日午後、大宮においての地方公聴会なるものを行おうとするものですが、断固として否決し、採決に当たっては反対をすべきだと意見を申し上げます。
前夜に、翌日午後に行うことを何の協議も、もちろん準備もなく暴力的に強行しておいて、何が地方公聴会ですか。過去およそ例のない暴力的な事態です。会場は、そうした強行採決の前夜、それまでに地方公聴会をどの町でどういう形で行うのか一切の協議がなかったにもかかわらず、自民党筆頭理事が野党の筆頭理事に対して、大宮に会場が取れたから地方公聴会を十二月四日に願いたい、そう一方的に通告をしてきたことから明らかなように、与党は、こうした強行を念入りに、周到に準備していたんではありませんか。
本来であるなら、公述人への参議院議長名による招請状は余裕を持って公述人本人に郵送されることになっていますが、もし本日強行するならば、会場で手渡しをされることになってしまいます。事は、単に特別委員会の運営の問題ではなく、良識の府として参議院がそんなことをやっていいのか、在り方そのものにかかわる重大問題であります。
しかも、そうした提案が行われたのは、特別委員会理事会における与党の一方的な提案でした。怒号の中で提案なるものを読み上げ、野党各党の理事及びオブザーバーに何の一言も、発言もさせることもなく、協議などは全く存在しないまま、委員長が一方的に席を立って特別委員会の開会を強行する。そうしたやり方の中で、何が国民の声を聴くというのか、与党の皆さん、恥を知れ。
委員会室で私はその与党理事たちに、我々に説明ができなくて何を国民に説明ができるというんだと強く申し上げましたが、何の一言もありませんでした。今、この場所でも、国民に対してこんな強行を何と説明をするのか。あなた方、説明ができますか。断じて許すわけにはいかない。
衆議院で行われた公聴会が、被災地をアリバイにするのかと問われました。こうした強行劇の挙げ句に、本日そうした地方公聴会なるものが行われるとするなら、それはアリバイにさえならない与党の一人芝居だと言うべきです。
特別委員会のこの与党の多数を頼んだ暴挙である派遣要求は断固として否決をし、地方公聴会を改めて十分な環境を整えて行うこと、そして、中央公聴会を始め、十分に国民の声を聴くことができるように徹底審議の環境を整えることこそが我々議院運営委員会の任務ではありませんか。
断固として否決すべきであるという意見を申し上げて、発言を終わります。
○委員長(岩城光英君) 他に御発言ございませんか。──御発言がなければ、これより採決を行います。
国家安全保障に関する特別委員長要求のとおり承認することに賛成の諸君の挙手を願います。(発言する者多し)
〔賛成者挙手〕
○委員長(岩城光英君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたしました。