仁比聡平議員は4月4日の参院法務委員会で、事件発生から57年、死刑確定から40年以上が経過し、ようやく再審が開始される袴田事件の再審請求審での証拠開示のあり方などについて質問しました。(質問動画はコチラ)
袴田再審事件では、ほぼ唯一の物的証拠とされた「5点の衣類」のカラー写真やそのネガが警察、検察によって隠されてきました。仁比氏は「証拠隠しの検証、総括はこの国会での重要問題」だと指摘。斎藤健法相は「あくまで一般論」としつつ、「適切に対応すべきだし、対応してきた」と強弁しました。
仁比氏は「被告人の無罪を示す証拠は隠しだてして、裁判で開示を求められながらも、ずっと存在しないと言って隠し続けてきた。極めて不当だ」と批判しました。
仁比氏は、2016年の改正刑事訴訟法付則9条3項で定められた「再審請求審における証拠の開示の検討」の取り組みとめどを質問。法務省の松下裕子刑事局長は「検討していないとか、する予定がないということではない」としか答弁できませんでした。
仁比氏は「再審証拠開示について、ほったらかすなんてことは絶対にあってはならない」と、厳しく批判しました。(しんぶん赤旗 2023年4月10日)