自由法曹団の大量解雇阻止対策本部は2月14日、「非正規切り」裁判闘争の勝利と労働者派遣法の抜本改正をめざし、東京都内で全国会議を開きました。各地の闘争の到達点や課題が報告され、たたかいの前進に向けて意見交換しました。

 「非正規切り」裁判で自由法曹団の弁護士が担当している事件は全国で約70件。今後、結審や判決が相次ぐヤマ場を迎えています。

 菊池紘団長はあいさつで、「社会のあり方を根本から変えるたたかいだ」と強調。裁判闘争の前進と派遣法抜本改正、有期雇用の規制強化に向けて奮闘しようと訴えました。

 問題提起した鷲見賢一郎本部長は、原告の生活難など裁判闘争の厳しい現状を指摘した上で、法廷内外でのたたかいの前進が必要だと強調。「事実と法の精神を明らかにし、世論を力にすれば必ず勝利できる。突破口を切り開こう」と呼びかけました。

 裁判闘争の課題について、村田浩治弁護士は「労働者の奪われた尊厳や誇り、思いを生かし、論証していくことが必要だ」と指摘。派遣先に有期雇用で復職させたケースや、三重、滋賀の労働委員会で派遣先に団体交渉に応じるよう救済命令が出た事例をあげ、「労働組合と共同し、交渉によって職場に戻す成果も出ている」と報告しました。

 日本共産党の山下芳生参院議員、仁比聡平前参院議員が参加。山下氏は「道なき道を切り開き、人間らしく働くルールをつくるたたかいだ」と激励し、共同して全力をあげて支援するとのべました。(しんぶん赤旗 2011年2月15日)