あけましておめでとうございます。厳寒の新春ですがお変わりありませんか。

 山陰の大雪で甚大な被害に遭われている皆さんに心からお見舞いを申し上げます。なんとしても農漁業と生活の再建を。私も力を尽くします。

 年初め、北九州市長選で街頭演説中に、勘違いして「菅さんのビラならいらんよ!」と言い寄る女性がおりました。菅政権はこの閉塞(へいそく)感と噴き上げんばかりの怒りを完全に見損なっています。

 秋の年金者一揆では「就活の 孫と一揆だ 世直しだ」のむしろ旗が掲げられました。何度履歴書を書いても面接さえ受けられずに苦しむ若者たち。成人式で「逆境にめげない」「挑戦しないであきらめたといわれないように」と語る新成人の胸の内を、菅首相に思い知らせてやらねばなりません。

 「生活第一」どころか、大企業・大金持ちにはいっそうの減税、アメリカと財界の号令で新自由主義を貫徹しようとする環太平洋連携協定(TPP)、医療・介護・年金の改悪に消費税増税、主権者の民意を削る比例定数削減。まるで小泉路線のなれの果てを見るかのようです。

 小泉元首相は「国民が増税してくれと悲鳴を上げるまで福祉・教育を削る」「痛みなくして成長なし」と呼号し「構造改革政治」をすすめました。ですがもはや通用しないのです。そんな政治こそが経済も財政もだめにしたことを多くの国民が知りつつあるからです。くらしの応接こそ経済と財政を立て直す原動力です。

 東京・多摩市の昨年12月議会で、自民党議員が「共産党とは相いれないわが党ではあるが、尖閣問題については大変詳しい正確な報道をしている。みなさん『赤旗』をお読みください」とよびかけ、議場が沸いたそうです。沖縄県石垣市の前市長は「国境の島にこそ憲法9条の精神が必要だ」と語りました。

 主権者の願いに背いて「自民党返り」する菅政権は裸の王様です。力を合わせ声を突きっける年へ。年頭から猛ダッシュです。(しんぶん赤旗 2011年1月12日)