東京・明治公園の「9・19さようなら原発集会」に大きな勇気をもらいました。
当日午後からツイッターは、大群衆と大江健三郎さんたち、福島の訴えを伝える無数の写真と、「駅に着いたけどホームがあふれて改札口までたどり着けない!」「デモ出発の待ち時間がピクニック状態!」「会場に入れないままデモ!」など、熱気と興奮の書き込みであふれ返っています。大江さんがデモ隊に向かってタクシーから身を乗り出し「原発はいらない」とプラカードを高く掲げる姿は感動的です。垣根をこえた「原発なくそう!」の声が政府に突き付けられました。野田政権は、志位和夫委員長の代表質問に対して「世界最高水準の安全性を確保する」などと原発推進・再稼働を強弁しましたが、そんなウソと自民党返りを「裸の王様」にしなければなりません。わたしたちが暮らす西日本から、「原発からの撤退」の一点で、党派や垣根をこえた幅広い共同と国民的合意をつくりあげるために力を集中すべきときです。

福島原発事故で未来を奪い根こそぎの人権侵害を引き起こしながら、なぜ逆戻りするのか。その根底にある原発版「ルールなき資本主義」、「やらせ」をはじめ原発利益共同体の利権と地域支配の根深い構造への怒りが、日々広がっています。各県、各地域で、無数の学習会や市民集会、街頭署名など次々に声が上がり、「撤退ゼロの会」などがつくられ、再生可能エネルギーの豊かな潜在力の活用と地域再生への希望が広がっています。
「政府も国会も人災の責任を明らかにしようとしない。裁判だったらできるかもしれない」―居ても立ってもいられない声を受けて、オール九州規模での脱原発訴訟の準備も始まりました。

わたしたちが、大多数の連帯と共同をひろげ、国・県・電力会社と対暗(たいじ)し、公開の場でウソを暴いていくなら、原発は必ずなくせます。原発のない安心で豊かな地域をつくるために、九州で中国で四国で、いまこそ力を合わせましょう。(しんぶん赤旗 2011年9月21日)