公害病の原点とされる水俣病の公式確認から54年がたった5月1日、被害を受け亡くなった人たちを追悼する「水俣病犠牲者慰霊式」が熊本県水俣市内で営まれました。式には、総理大臣として初めて鳩山由紀夫首相が参列。日本共産党からは仁比そうへい参院議員・比例候補が参列し、献花しました。

 


 式では、患者・遺族を代表して吉永理巳子さん(58)、前田恵美子さん(56)=いずれも水俣病資料館語り部=が祈りの言葉をささげ、「亡くなられた方の心の叫びに耳を傾け、伝え続けていきたい」と述べました。

 吉永さんは水俣病特別措置法にふれ、「法律がなくても補償救済するのが当然」「(分社化によって)チッソが被害者より先に法律で解放されるのは許されない」と語りました。

 鳩山首相は、政府の被害拡大の責任を認め、「償いをまっとうしなければならない」との決意を表明する一方で、「事態を放置できず、解決を模索した結果、措置法の制定にいたった」としました。

 水俣病をめぐっては、同法にもとづく救済措置(210万円の一時金など)の給付申請が、同日から始まりました。給付に際しては年齢や居住地で「線引き」されるなど、すべての被害者救済には多くの課題が残されています。

 仁比氏は、「慰霊式はすべての被害者救済の出発点。地域や年齢による救済の線引きを許さない思いを新たにした」と話しています。(しんぶん赤旗 2010年5月2日)

仁比議員は水俣病問題で記者会見もおこないました。(あだち安人熊本選挙区候補のホームページより)