日本共産党の仁比聡平議員は6月8日の参院法務委員会で、入管法改悪案の採決強行に抗議するとともに、独自に入手した出入国在留管理庁の内部資料について追及しました。(質問動画はコチラ)
一つは、大阪入管の医師による酒気帯び診療が今年1月20日に発覚した経緯を記した報告書です。文書の中には、アルコールチェッカーを導入する事務連絡を2022年10月12日付で大阪入管の診療室長が発出し、10月と11月にも呼気アルコール検査が行われたことが記されています。
仁比氏は「10、11月に検査を行ったのか」と追及。入管庁の西山卓爾次長は「事実確認中」と答えず、事務連絡についても「提出は差し控える」と拒否しました。
仁比氏は、名古屋入管での死亡事件を受け、政府が大阪入管などに常勤医師を配置したことを誇ってきたと指摘。ところが、今年1月どころか昨年10月には医師にアルコール検査をしなければいけない事態に陥っていたと批判しました。
もう一つは、本国に送還する外国人の目標を2022年度に456件とする資料です。仁比氏は「入管庁が作成したものか」と追及しましたが、西山次長は「内容の正否含めて答えを控える」と答弁を拒否しました。
仁比氏は、参院審議の中で入管庁の数々の隠ぺいが明らかになったとして、採決が強行されたからと「入管の闇」を許してはならないと強調。「これからも当事者や支援者の声を聞き、徹底した審議をやるべきだ」と求めました。(しんぶん赤旗 2023年6月9日)
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