鳥取市にある三洋電機で違法な大量解雇がおこなわれようとしている問題で、日本共産党の仁比聡平前参院議員と鳥取県委員会は11月17日、鳥取県と鳥取労働局に対し、三洋電機・パナソニックに社会的責任を果たをせるよう申し入れました。

三洋電機コンシューマエレクトロニクス(三洋CE)、三洋電機フォトニクスなどは、パナソニックに子会社化されることに伴い、鳥取に住む労働者が、横浜市や長野県松本市、富山県魚津市への配転か、退職かを迫られています。

仁比氏は「パナソニックは4兆円を超える内部留保を持ち、さらに利益をあげるための解雇だ。県は三洋電機に40億円の補助を出している。雇用と地域経済を守るという社会的責任を果たさせるべきだ」と強調しました。

市谷知子県議は「小さな子どもがいるが、夫婦で別々の配転先を内示された」「産休中だが松本市へ配転」「鳥取の仕事はあと1年しかないと言われた」などの声を紹介し、違法な退職強要だと脂摘。労働者の実態を把握し、配転に名を借りた大量解雇をやめさせるよう求めました。

県側は「7月に県内での事業継続と雇用維持をお願いした。9月に副知事と市長が直接出向いて、一人ひとりの事情を考慮した配転と、残る人が退職することがないよう配慮し、新規事業の展開をお願いした」と答えました。(しんぶん赤旗 2011年11月18日)