ハンセン病療養所「大島青松園」(香川県高松市)がある大島と高松・庵治(あじ)両港を結ぶ官用船を、直営職員で運航することを求めて9月28日、日本共産党の高橋ちづ子衆院議員と仁比聡平前参院議員は、厚生労働省を訪ね、細川律夫厚生労働相あてに要望書を提出し、藤村修副大臣と話し合いました。松原昭夫党県委員長と笹岡優党国会議員団四国ブロック事務所長が出席しました。

 同省は2011年度概算要求で、今年度末に2人の船舶職員が定年退職した後の補充を行わず、1隻の船舶を民間委託する方針を明らかにしました。

 高橋議員は昨年全会一致で決議したハンセン病問題の決議の精神は、入所者の最後の一人まで、安心して在園できるよう国が責任を持つという約束を実施するため、国の定員削減枠からハンセン病療養所を除外し、施設や職員の充実を行うことだと強調。「大島と社会を結ぶ唯一の足」を守るべきと訴えました。

 仁比前議員は「(療養所の)自治会の要求が大事だと思う。国が運航に責任を負うことが大切で、そこが崩れると自治会の声が届かなくなる」と述べました。

 藤村副大臣は「国が責任をもって、運航が減らないように」提案をまとめ、「自治会のみなさんに丁寧に説明をして理解をいただくようにする」と話しました。(しんぶん赤旗 2010年9月29日)