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 自由法曹団は4月25日、安倍晋三政権が推し進める改憲案に対し「集団的自衛権の全面行使」「海外での武力行使」を可能にする憲法になると批判し、9条を生かした平和的解決への実現などを求めた「緊急意見書」を発表しました。参院議員会館での集会後、参加した弁護士ら約20人が国会議員らへの要請行動を行い意見書を手渡しました。

 意見書では9条改憲について現安保法制=戦争法の下での自衛隊の明記は9条と相いれず、「後法は前法を優先する」の原則により9条が死文化すると指摘。集団的自衛権の行使が容認され、海外での本格的な武力行使も一層広く認められる危険があると述べ、非軍事により平和を実現しようとする世界の流れに逆行するものに他ならないと批判しています。

 自由法曹団団長の船尾徹弁護士は「自民党の改憲草案は軍事力の行使の中身が無制限で安保法制そのものを全面に発議する内容となっている」と指摘。「改憲勢力は『ありがとう自衛隊』のキャンペーンを張っているが意見書ではきっちり批判している。意見書をおおいに役立てていただきたい」と呼びかけました。田中隆弁護士は「9条だけでなく緊急事態条項などの3項も本質的な議論や検討を経ないまま抱き合わせで並べている」と批判し、緊急事態条項を含む改憲3項目についての反対意見も意見書に書かれていることを紹介しました。

 日本共産党の吉良よし子、仁比聡平、山添拓各参院議員が参加しあいさつしました。社民党の福島瑞穂参院議員も参加しました。(しんぶん赤旗 2018年4月26日)