沖縄県知事選挙が11月28日投開票され、前宜野湾市長で新人の伊波洋一氏(58)=日本共産党、社民党、沖縄社大党推薦=は大健闘しましたが、わずかに及ばず惜敗しました。当選は2期目をめざした現職の仲井真弘多氏(71)=自民党県連、公明党推薦=。
結果判明後、那覇市内の事務所であいさつした伊波氏は、支援に感謝をのべるとともに、「基地ある限り、解決しなければならない課題として厳然と残ります。私たちはずっとチャレンジし続け、いつか勝つでしょう」と語りました。事務所内は「そうだ」の声と拍手に包まれました。
選挙戦は、県民の総意である「普天間基地の県内移設反対、閉鎖・撤去」を貫く伊波氏にたいして、選挙直前になって「県外移設」をいいだしたものの「県内移設反対」とは絶対いわない仲井真氏の事実上の一騎打ち。予断を許さない大激戦となりました。
終盤には「イハ・共産党 経済破壊」といった謀略的なステッカーやビラが大量に配布されました。企業・団体締め付けの強化など手段を選ばない攻撃にたいして、伊波陣営は共産、社民、社大3党の強固な共闘体制を中心に無党派の市民らが草の根の運動を展開しました。
当 仲井真弘多 無現 335708
伊波 洋一 無新 297082
金城 竜郎 諸新 13116 (沖縄県選挙管理委員会 最終)
「県内移設反対」の総意 日米政府はうけとめよ 市田氏会見
日本共産党の市田忠義書記局長は28日深夜、沖縄県知事選の結果について記者会見し、次のようにのべました。
一、政党間の力関係では圧倒的に劣勢だった伊波洋一氏が、「普天間基地の閉鎖・撤去」と「県内移設反対」を掲げて堂々とたたかって、接戦にまで持ち込んだのは大健闘だった。この結果を日米両政府と当確となった仲井真弘多氏は重く受け止めるべきだ。
一、選挙結果は、日米政府が推進する「県内移設」が支持されたわけでは決してない。それはなによりも辺野古に新基地を建設することをうたっている民主党政権が候補者を立てられなかったこと、当選した仲井真氏も「県外移設」を公約にかかげ、「県内移設推進」とは言えなかったことからも明らかだ。決して「県内移設」が支持されたわけではない。
一、県民の総意は「普天間基地の閉鎖・撤去」と「県内移設反対」にある。われわれは引き続き、県民のみなさんと一緒に力を合わせて日米両政府に新基地建設の「日米合意」の撤回、「普天間基地の閉鎖・撤去」「県内移設反対」を迫っていきたい。(しんぶん赤旗 2010年11月29日)
宜野湾市長に安里氏
沖縄県宜野湾市長選が28日投開票され、イハ洋一前市長から革新市政の継承・発展をめざす安里猛氏(58)=日本共産党、社民党、沖縄社大党推薦、新=が大激戦の末、自民、公明推薦の安次富修候補(54)=新=を破り、初当選しました。
「わー、やった!」。午後10時25分ごろ、テレビで安里氏の当選確実が報じられると、事務所に詰めかけた支持者らから歓声と指笛が湧き起こりました。
拍手を受けながら安里氏があいさつ。「福祉と教育に優れた宜野湾市をつくるという訴えが共感を得たと思います。伊波知事を誕生させられなかったのは残念ですが、かつての米軍普天間基地『県内移設』の流れは大きく変わりました。私は名護市長とともに県民の声を日米政府に伝えて解決に努力したい」と語りました。
安里氏は米軍普天間基地の「県内移設」反対と早期閉鎖・返還、小中学校の30人学級の推進など、市民の暮らし・福祉の充実を訴え、共感を広げました。
当安里 猛58新 23598
安次 富修54新 21742
(投票率67・13%)