20140423_1041948激突の国会質問、激しくたたかわれている選挙応援に、息つく間もない日々が続いています。その合間を縫うように、JA福岡・TPP反対福岡ネットから初めて招かれた「TPP断固反対福岡県民緊急集会」で、「列島騒然へ怒りの声を」と訴えました。

 政府が「早期に」「年内妥結」といいながらTPP交渉が暗礁に乗り上げてきたのは、食と農、雇用、国民皆保険など命と健康の平等を壊し、ISD条項(国家と投資家の間の紛争解決)の乱用など、多国籍企業の目先の利益のために国の主権を覆すTPPの正体が、日本でもアジア諸国でも明らかになってきたからです。各界各層の声が噴き上がるなかで、追い詰められているのは安倍総理とオパマ大統領の側です。

 それを、米国中間選挙を前に焦るオバマ大統領来日の手土産かのように、なし崩し的に決着しようなど、安倍総理にそんな資格があるはすがありません。

 日豪EPA(経済連携協定)で突如、牛肉の段階的関税5割削減で大筋決着した安倍政権に、財界から「TPPもこの線でやれ」と大合唱が起こり、政府筋からも「日豪の一線を譲らず」との声が聞こえますが、それはTPPでも大幅譲歩しようという道に他なりません。米国があくまで関税撤廃を言い続けているように、TPPが「例外なき関税、非関税障壁の撤廃」を本質とする以上、これ以上交渉を続けることは大幅譲歩でしかないのです。

 TPP交渉について国会決議は、「重要5品目は除外または再協議の対象とする」「段階的な関税撤廃も認めない」と明確に述べています。日本が民主主義の国なら、自民党が「守るべきものは守る」といった公約も国会決議も、やぶることは絶対にできないはずではありませんか。もはや撤退しか道はありません。

 TPP交渉から直ちに撤退せよ。力いっぱいがんばりぬくときです。(しんぶん赤旗 2014年4月23日)