日本共産党の志位和夫委員長は9日、那覇市で演説し、自民党と正面対決する日本共産党と糸数けいこ選挙区候補(無所属、共産党推薦)に、沖縄県民の四つの願い―(1)基地のない平和で豊かな沖縄(2)所得を増やし景気回復(3)環太平洋連携協定(TPP)反対(4)憲法9条を守り生かす願い―を託してほしいと訴えました。仁比そうへい比例候補、糸数候補が必勝の決意を表明。ニシヒラ守伸比例候補が紹介され、那覇市議選(21日投票)の6候補が勢ぞろいしました。

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 県民の願いの第一は、基地のない平和で豊かな沖縄への願いです。
 米軍普天間基地の県内「移設」反対、オスプレイ配備撤回の県民総意を踏みにじる自公政権にノーの審判を下そうと訴え。県内では「県外移設」を言い、公約では「辺野古移設」を掲げる自民党の「二股ごう薬を絶対に許すわけにまいりません」と批判しました。
 オスプレイ12機の追加配備、最新鋭ステルス機F22ラプター12機の「暫定配備」、海兵隊を2万人へ大幅増強―。“負担軽減”をいいながら、いっそうの基地負担増を進める安倍政権を厳しく批判した志位氏は、普天間基地の無条件撤去を要求、「日米安保条約をなくして、本当の主権回復を勝ち取ろう」と声を上げました。
 県庁前に集まった聴衆は指笛を盛んに吹き鳴らし、「そうだ」の声援。広島の原爆でおじとおばを亡くしたという塩田礼子さん(77)=浦添市=は「子や孫、ひ孫に平和な沖縄・日本を渡すためにも安保をなくす共産党への支持を広げていきたい」と語ります。
 第二は、国民の所得を増やし景気回復を図ろうという願いです。
 志位氏は安倍政権の経済政策アベノミクスについて、「大企業に『大胆な減税』をばらまき、庶民には『空前の大増税』。向いている方向が180度間違えています。『増税ノー』の審判を下そう」と力説しました。
 第三はTPP反対の願いです。
 TPP参加で沖縄のサトウキビは壊滅し、農産物被害は450億円、関連産業を含めると1422億円。公共事業の地元優先発注もなくなり、沖縄県議会は全会一致で反対の決議をあげています。「『オール沖縄』のTPP反対の声を託せるのは日本共産党しかありません」と力説しました。
 第四は、憲法を壊す動きに反対し、憲法9条を守る願いです。
 志位氏は、海外で戦争をする国づくりを進める一方で基本的人権を踏みにじる自民党改憲案を批判。沖縄戦の惨害を体験し、祖国復帰にかけた憲法9条を守りたいという思いを反戦平和を貫く日本共産党にと訴えました。
 「基地のない平和な沖縄、平和へのたぎる思い―『沖縄の心』を託せる日本共産党を伸ばしてください」と力を込めると、拍手や指笛が鳴り響きました。(しんぶん赤旗 2013年7月10日)