日本共産党の仁比聡平議員は4月20日、参院決算委員会で、派遣労働者の雇用保険の給付について、「派遣切り」された労働者の実態に見合うものにすべきだと主張しました。(会議録全文→)
仁比氏が取り上げたのは、愛媛県のある電機メーカーで昨年十二月末に雇い止めされた派遣労働者のケース。この労働者(50)は、六年四カ月、同じラインで働いていたにもかかわらず、派遣元のクリスタル・グループが偽装請負をごまかす目的で会社名だけを変えたために、派遣元での「三年間」の雇用が認められず、「特定受給資格者」(四十五歳以上なら八カ月の給付)として認定されない問題が生まれています。このままでは、失業保険は三カ月の給付です。
仁比氏は、「同一事業所だとみなすのが当然だ。そうでないと、違法請負の実態と違法を事実上追認しかねない」と主張。「実態に照らして認定をおこなうべきだ」と強調しました。
舛添要一厚生労働相は、「今のルールでは適用対象にならない」「大変気の毒なケース。そういう悪質なケースを想定して定められたものではない」と述べました。仁比氏は、「とっくに正社員となっておかしくない労働者が、解雇されているのに十分な失業給付を受けられない。(改正雇用保険法の給付とくらべて)バランスを失する。実態を改めて調査し検討を」と重ねて求めました。(2009年4月21日(火)「しんぶん赤旗」)