新潟水俣病を巡り、26人を水俣病患者だと認めた新潟地裁判決(18日)を受け、「水俣病被害者とともに歩む国会議員連盟」は4月24日、衆院第1議員会館で集会を開きました。全ての水俣病患者の救済を目指して裁判をたたかっている各地の原告・弁護団ら約120人が参加。出席した国会議員に向け、「原告はみんな高齢者。早く解決してほしい」と訴えました。

 水俣病患者の救済を巡っては、現行の国の補償制度や2年で申請受け付けが締め切られた特別措置法で救済されない患者が、国や加害企業などを相手に熊本、大阪、新潟、東京の各地裁に提訴しています。これまでに、大阪、熊本、新潟の各地裁で判決が出ています。各判決は、多くの原告を水俣病患者だと認め、いまだに救済されない患者がいることを示しました。

 集会では、新潟訴訟の皆川榮一原告団長が、判決で一部の原告が患者だと認められなかったことについて、「本当に残念。納得できない」と述べました。全ての患者を救済する新たな仕組みをつくることが必要だと述べ、「国会議員の取り組みが、一番大事になってくる」と要望しました。

 味岡申宰(あじおか・しんさい)同弁護団事務局長は、「新潟の原告の31人が亡くなった。(長期化する)裁判による問題解決は、人道にもとる」と述べ、新たな立法措置の必要性を指摘しました。

 日本共産党の田村貴昭衆院議員や井上哲士、仁比聡平の両参院議員のほか、野党議員が参加。早期救済の要望に賛同した上で、「これからもたたかっていこう」などと連帯を表明しました。(しんぶん赤旗 2024年4月25日)