国営諌早干拓事業の潮受け堤防の閉め切り問題で、日本共産党の仁比そうへい参院議員は5月18日、長崎県雲仙市の瑞穂漁業協同組合を訪れ、石田徳春組合長、室田和昭副組合長らと懇談しました。

 瑞穂漁協は同堤防の南に位置し、2月の全員協議会で開門賛成に方針を転換しています。石田氏は、赤松広隆農水相が県内で意見交換会をした際、開門反対派ばかり出席した会場で、農水相に開門調査の決断を迫りました。

 石田氏は、「私たちは、『漁民が助かればよい』などとは思っていません。農業と漁業が両立するようにしていかなくてはなりません」と語りました。

 仁比氏は、瑞穂漁協の組合員が、堤防閉め切りによる被害に13年間耐え、「もう我慢の限界」と立ち上がった意義を強調しました。

 今月末にも農水相が開門調査の判断を示そうとするなか、「国の責任で開門の時期・方法を示し、農業と漁業を両立させる道、営農者の不安を解消する具体的な施策と財源の担保を明らかにしなければなりません」と述べました。

 仁比氏は懇談に先立って、ふちせ栄子参院選挙区候補、中野太陽諌早市議、上田篤雲仙市議らとともに、諌早干拓の森山干拓地を調査しました。(しんぶん赤旗 2010年5月20日)