ハンセン病への偏見や差別を払しょくし、療養所の将来像を考えようと「ハンセン病市民学会・in瀬戸内」(第6回総会・交流集会)が8、9の両日、岡山市と、国の強制隔離の象徴とされた国立療養所「長島愛生国」(瀬戸内市邑久町)などの療養所で開催されました。
ボランティア含めて全国から約1200人が参加。8日夜に開かれた「国賠訴訟勝訴9周年レセプション」(主催、全原協、全療協、弁護団、ハンセン病市民学会)には、日本共産党の仁比そうへい参院議員が出席。問題解決のために力を尽くすと来賓あいさつし、全療協役員や長島愛生国の宇佐美治さん(83)、ハンセン病国購訴訟全国原告団協議会の谺(こだま)雄二代表らと歓談しました。
江田五月参院議長につづいて発言した仁比議員は、9年前の熊本国賠訴訟の勝訴判決を弁護団席で聞いた大きな感動を披露、「甚大な人権侵害をうけた元患者のたたかい、そして支援の広がりのなかで、人間の尊厳というものが現実に輝くということを示した。100万人署名を力にハンセン病基本法をかちとったが、療養所の看護や介護の拡充、将来構想をつくっていくことはこれからの課題になっている。新しい出発点だと思っている。日本共産党も全力をつくしていく」と激励しました。
宇佐美さんは歓迎あいさつで「60年間、ここに住んでいる私たちにとって、こうして集会を開くことは感慨深いものがある。差別、偏見の克服のため、またあらゆる偏見から解放される社会となるように」と語りました。日本共産党員と自己紹介した谺代表は「強制隔離の象徴ともいうべき瀬戸内で集会を開き、私たちがかちとった基本法を生かしきる一歩になることを誓い合う場にしよう」とあいさつしました。(しんぶん赤旗 西日本のページ 2010年5月11日)
- 投稿タグ
- 人権・司法