宝の海を返せ―。「よみがえれ!有明海」訴訟をたたかう漁民と支援する会は4月22日、「諌早湾の早期開門を求める要望書」を赤松広隆農林水産相あてに提出し、国会前で座り込みました。
気温が10度を下回り冷たい雨が降るなか、漁民や弁護団、支援者が次々発言しました。
同訴訟では諌早湾内の漁協や漁民が干拓事業の潮受け堤防開門を求めています。新たに長崎県内の瑞穂漁協、国見漁協、小長井漁協が長崎地裁に開門を求め提訴し、湾内全漁協がそろいました。
佐賀県からやってきた漁民、平方宣清さん(57)は「水門が閉め切られて13年たつが、13年ぶりにタイラギが取れて、みんな元気がでた。私たちの生活と地域を再生させるためには一日も早い開門が必要。開門のためのアセスが時間稼ぎに使われているが、一日も早い開門に向けて頑張りたい」と語ります。
福岡県でノリの養殖を営む北原敬二さん(57)は「5年前から息子が東京に住んでいるが、『もう一度ノリをやろうかな』と言い始めている。すぐには無理だが5年後には自分と息子夫婦と、その時には孫と一緒にノリの養殖ができるよう早期開門を求めていきたい」と訴えました。
弁護団長の馬奈木昭雄弁護士は「『開門はしょうがないが、ではアセスを1年かけてやろう』との声があるが、絶対に許さない。開門して調査をすればよい」といい、「今すぐ開けよが国民、漁民の声。これまで全力を挙げて頑張り抜いてきた。ともに頑張りましょう」と話しました。
日本共産党の仁比聡平参院議員、赤嶺政賢衆院議員が連帯のあいさつをしました。(しんぶん赤旗 2010年4月23日)