日本共産党中国ブロック事務所は5月29日、「『黒い雨』被爆者全員に手帳を!7・14高裁判決完全勝利と国政での決着を」のオンライン討論会を開きました。参加者は広島原爆「黒い雨」訴訟原告の本毛(ほんけ)稔さん(80)、高東(たかとう)征二さん(80)、大平よしのぶ前衆院議員・衆院中国比例予定候補、仁比聡平前参院議員の4氏。恵田

 本毛、高東、大平の3氏は爆心地から19キロメートルの、「黒い雨」の線引きがされている水内川(みのちがわ)に面した本毛さんの自宅(広島市佐伯区湯来町)で、仁比氏は福岡県で参加しました。

 本毛さんは、原爆の日はよく晴れて自宅の庭に麦を干していて、山を越えて落ちてきた焼け焦げた紙などを拾ったこと、雨が降ってきてシャツが黒くなったことなどの体験を話し、水内川を境に援護地域とそうでない地域を分けている不当性を批判。高東さんは爆心地から10キロメートルの自宅(広島市佐伯区五日市)にいて、広島の上空が真っ赤になり焼けたものが落ちてきたことなどを語りました。

 仁比参院議員は、原爆被害を矮小(わいしょう)化する政府の姿勢は福島原発被害や核兵器禁止条約への態度と共通しており、「黒い雨被害者を放置してきた政府は判決を受け入れて原告に謝罪し、援護しなければならない」と語りました。

 大平氏は、「7月14日の広島高裁判決で全面勝訴を勝ち取り、来たる総選挙で『市民と野党の共闘』と日本共産党の躍進で政権交代を実現し、政治の責任で『黒い雨』問題の決着を図りましょう。『ヒロシマの心を国会へ』の決意で頑張ります」と締めくくりました。(しんぶん赤旗 2021年6月2日)