参院選勝利に向け、西日本地域で今年に入って初めて志位和夫委員長を迎えた日本共産党大演説会が3月20日、岡山市の岡山武道館で開かれました。党県委員会はこの日の演説会に向け、農協や森林組合、医師会、商工会議所など県内400以上の団体に案内。津山市森林組合の役員をはじめ各界各層の人たちが集い、志位氏の訴えに耳を傾けました。
県内から集まったバスは50台。会場は1階も2階も満席となり、「そうだ」の声が飛ぶなか、志位氏の話は何度も共感の拍手に包まれました。
演説会では、ゴミ処理場建設問題で党を知り、入党した井上雅之さんが「運動のなかで知った共産党は、人間そのものを大事にする思いがしみ込んでいる。この党を大きくしていきたい」と涙で声を詰まらせながら訴え、大きな拍手を受けました。
志位氏は、経済危機から国民の暮らしを守るためには、雇用、中小企業、農林漁業、社会保障と税金などで、「ルールある経済社会」をつくることが大切で、これは日本経済に健全な発展力を取り戻す道でもあると強調しました。
医療の問題では、医療崩壊を立て直す党の緊急提案を紹介。後期高齢者医療制度の撤廃、窓口負担や国保料の負担軽減、診療報酬の引き上げは「どれも民主党も公約したことばかりです」と公約に背く態度を批判し、「鳩山首相のポスターには、『公約実行』と書いてあります。日本共産党を伸ばして、実行させようではありませんか」と訴えると、会場は大きな拍手でわきました。
「異常なアメリカいいなり」政治をただす改革については、核密約、米軍普天間基地問題で熱弁をふるいました。
最後に志位氏は「『共産党という名前はちょっと』という方もおられるかもしれませんが、『時代は変わった』と実感することが多いのです」と述べ、自民党政権の壁が崩れて、本格的な交流が始まった農協、森林組合、医師会などに党の政策が共感を広げていることを紹介。千葉県の医師連盟との懇談会では、ある医師から「『赤旗』は実にいい新聞だ。文化の薫りがする」と絶賛されたことにもふれながら「ぜひご購読を」と呼びかけました。
そして党本部に届いたある青年からのメールを読み上げました。
「僕は昨年の総選挙で民主党に期待し、1票投じました。これで日本は変わると思いました。しかし、変わらない。いま、ようやく共産党に肩入れする気になりました。入党するのにどのくらい費用がかかりますか」
志位氏が「入党費は300円です」と答えると参加者も大笑い。志位氏は、「国民の苦難軽減と反戦平和」という立党の原点を力説し、入党の呼びかけで演説を結びました。
仁比氏訴え
仁比そうへい参院議員・比例予定候補は、10年間で介護疲れを理由とする心中などが400件を超えた介護保険制度にふれ、「福祉をお金で買う『応益負担』が、もっとも介護、福祉を必要としているお年寄りを排除している」と告発しました。
仁比氏は「大企業がもうかればいずれ家計に波及するといって、ごり押しされた『構造改革』から抜け出さなければならない」と強調。「今度の参院選は命と暮らしがかかった正念場だ」と述べ、党への支援・支持を呼びかけました。
垣内雄一岡山参院選挙区予定候補も訴えました。(しんぶん赤旗 2010年3月21日)