185-参-議院運営委員会-012号 2013年11月27日

 

○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、昨日夜半にわたって極めて乱暴に行われた衆議院における特定秘密保護法案の強行採決という暴挙に断固抗議をするとともに、何もなかったかのように参議院本会議で審議入りを図ろうというただいまの動議に断固反対の意見を申し上げます。

 衆議院強行採決の瑕疵は重大であります。国民の批判をよそに、密室で行われた修正案が示された後の質疑は僅か二時間。一昨日の福島での地方公聴会では、与党推薦の公述人を含め、全員が反対、慎重にと強い意見を述べたにもかかわらず、被災地を、声を聞いたとのアリバイづくりに利用したのかと怒りの声が噴き上がっています。

 ところが、与党は、一方的に委員会質疑の終局を強行し、討論の機会さえ奪いました。加えて、本会議への緊急上程は与野党合意が前提であるにもかかわらず、日本維新の会を含む野党五党の反対を押し切って強行したのであります。

 立場は違っても、憲法の基本原理にかかわるこの重大法案がこれほどの暴挙によって送付され、そのまま審議に入れるはずがないではありませんか。会期は残り僅か一週間です。これほどの重大法案をこの時期に審議入りすべきではありません。それぞれの常任委員会、特別委員会も重要法案を付託されている中、その慎重かつ十分な審議にも暗雲を垂れ込めさせることになるのではありませんか。与党はそれでも会期内に何が何でも成立させようというのですか。それは断じてあってはならないことです。

 加えて、法案担当大臣を始め政府答弁は、これまで二転三転と迷走してきました。

とりわけ、重大な人権侵害法案、刑罰法規の答弁においてあってはならないことです。政府は、提案者として猛省し、撤回して頭を冷やすべきです。

 この法案は廃案にするほかありません。動議には断固反対であります。

 

○委員長(岩城光英君) 他に御発言はございませんか。──なければ、ただいまの長谷川岳君提出の動議について、これより採決を行います。……(議場騒然、聴取不能)賛成の諸君の挙手を願います。(発言する者あり)

   〔賛成者挙手〕

 

○委員長(岩城光英君) 多数と認めます。よって、長谷川岳君提出の動議は可決されました。