日本共産党の志位和夫委員長を宮崎市に迎えて5月22日開かれた演説会は幅広い人たちが集いました。宮崎県は環太平洋連携協定(TPP)参加で農畜産生産額の45%1456億円の被害が出るだけに、「オール宮崎」による反対の共同がかつてなく前進していることの反映です。
演説会には森永利幸JAグループ宮崎中央会会長が「TPP交渉の参加問題に関し、毅然(きぜん)とした態度で一貫して『断固反対』の立場をとっていただいております」とのメッセージを寄せました。
来賓あいさつした河野俊嗣知事は「サッカーで言うアウェー(敵地)かと思ってきたら温かく迎えてもらった」と笑いを誘い、「主義・主張の違いはあっても宮崎の再生、日本の復興のために力をあわせていきたい」とのべました。
綾町の前田穣町長も「『町民が主人公』を原点に約22年町政運営にあたってきた。規制緩和による弱肉強食の社会に対し、国民のくらしを守るために『健全野党』として、しっかり活躍いただきたい」とエールを送りました。
口蹄(こうてい)疫、鳥インフルエンザなどに苦しんできた宮崎県。食と農業を壊滅させるTPP参加問題を取り上げた志位氏は、▽「関税ゼロ」に例外がないことをすべての国から念押しされている▽日本の経済と社会がアメリカに都合よく「大改造」される▽交渉の内容が4年間秘密扱いされる――三つの大問題を明らかにしました。「ウソで国民をあざむき、秘密交渉によって日本をアメリカに売り渡すTPPには断固反対します」と語気を強めると、会場はひときわ大きな拍手にわきました。
志位氏はTPPをめぐって「JAや医師会など『オール宮崎』の共同が広がり、たたかいのうねりが広がっています」と言及。「こんなアメリカいいなりでいいのか」という一致点でのさらなるたたかいの発展を力強く呼びかけました。
田村貴昭衆院九州・沖縄比例予定候補は「3度目の挑戦で必ず国会に行って日本で最初に九州・沖縄の『原発ゼロ』を実現します」と訴えました。
仁比聡平参院比例予定候補は、橋下・大阪「維新の会」の動きにふれ「憲法を踏みにじる独裁ではなく必ず総選挙で勝利しましょう」と呼びかけました。
松本隆衆院宮崎1区予定候補、来住一人同3区予定候補が決意を語りました。
日本共産党の演説会に初めて足を運んだという宮崎商工会議所の米良充典会頭は「大変勉強になりました」と感想を語りました。(しんぶん赤旗 2012年5月23日)