日本共産党の仁比聡平議員は4月9日の参院法務委員会で、技能実習適正化法違反の疑いで実地検査を受けた長野県の有限会社と監理団体の問題をとりあげ、未払い賃金が確実に支払われるよう国の対応を求めるとともに、監督体制の強化を求めました。
問題になっているのは、長野県の金属加工会社と、同社社長が理事長を務める監理団体のK協同組合。趣味でペットの通信販売を営む社長が外国人実習生に、技能実習計画に無いエサやりや掃除の作業を強要したうえ、暴言や賃金未払いも重なり、4人がやむをえず逃げ出す事態となっています。適正化法では、実習計画と違う作業に従事させた企業に改善命令や認定取り消しの処分を下すとしています。
仁比氏は、4月3日に技能実習機構が実地検査に入り、実習生を保護したと指摘。未払い賃金が確実に支払われるよう国の対応を求めました。山下貴司法相は「一般論」と断りつつ、「賃金未払い等の法令違反が認められた場合は、監督指導や労働基準監督機関への通報等、必要な措置を講じる」と答えました。
仁比氏は、同機構は昨年6月ごろに実習生から相談を受けていたと告発。保護された中には同年7月末に入国許可を受けた実習生もおり、相談に迅速に対処していれば新たな被害は防げたと強調し、「速やかな実地検査ができるよう、早急に機構の体制を強化すべきだ」と主張しました。(しんぶん赤旗 2019年4月10日)
- 投稿タグ
- 憲法・人権, 雇用・ブラック企業根絶