「よみがえれ!有明海訴訟を支援する全国の会」などは10月3日、長崎市内で、「もう我慢できない! 即時開門を実現する全国総決起集会」を開きました。諫早湾干拓潮受け堤防の即時開門を求める小長井・大浦訴訟(長崎地裁)の結審を翌日に控え原告漁民、支援者ら250人が参加。民主党政権に決断を迫るものになりました。

志位委員長、連帯メッセージ

 集会では、韓国の4大河川開発事業に反対する住民訴訟の弁護団、全国公害弁護団連絡会議、高尾山天狗訴訟(東京)、川辺川訴訟、ノーモア・ミナマタ訴訟の各弁護団代表などが支援と連帯を表明しました。

 原告団長の松永秀則さん(長崎県・小長井漁協)、副団長の平方宣清さん(佐賀県有明海漁協大浦支所)が決意表明。松永さんは、「有明海の漁業不振が諫早干拓によるものだと確信している。農業と漁業の共存のためには開門しかない」と訴えました。

 平方さんは、タイラギ(二枚貝の一種)漁に触れ「昨年13年ぶりに豊漁となったが今年は壊滅。私たち漁師はどん底にたたき落とされたような状況だ。一日も早い開門によって、有明海の漁業を復活させて、活気ある港を取り戻したい」と決意をのべました。

 馬奈木昭雄弁護団長は、政府・与党の諫早湾干拓事業検討委員会が4月、開門調査の「実施が適当」との報告書を出し、政府も尊重すると言明しながら、いま
だ実施時期を示していないことを指摘。「私たちのたたかいは、漁民だけでなく農業者や市民の立場に立った正当で大義あるもの。開門調査は一刻も早くおこな
うべきだ」と求めました。

 日本共産党の志位和夫委員長が「歴史的集会の大成功で、政府に開門の即時実施を迫りましょう」と連帯のメッセージを寄せ、同訴訟常任弁護団の一員である仁比聡平前参院議員が駆け付けあいさつしました。(しんぶん赤旗 2010年10月4日)