鉄道やバスの労働者でつくる私鉄「連帯する会」は10月7、8の両日、滋賀県大津市で第26回全国交流集会を開きました。300人が参加し、非正規の正社員化や安全問題など、労働組合とともに起こした職場の運動を交流しました。

 あいさつした阪井清二代表世話人は、「『事業仕分け』で公共交通を破壊する民主党を、私鉄の労働者は支持せず、組合推薦の連合内組織候補が落選した」と指摘。「私たちは私鉄総連の役員と懇談し、春闘で賃上げ要求、非正規の正社員化、憲法9条改悪反対を明確にしていることを歓迎し、特定政党支持については改めるよう提言した。組合と率直に話し合える関係をつくっている」と強調しました。

 各職場の活動報告が行われ、阪急の男性は、「駅業務を委託していた子会社が電鉄に統合され、387人が正社員になった。残業時間をつけることが労資で確認された。私たちの活動が実を結んでいる」と発言しました。

 南海の男性は、「非正規雇用労働者にも春闘討論やアンケートに参加してもらい、契約を2回更新すれば面接だけで正社員化できることになった。4年間で287人が正社員になり、職場で結婚が増えている」と紹介。

 「会の仲間が組合の執行委員に選出された」と報告し拍手を受けた広島電鉄の男性は、「契約社員の正社員化を実現し、賃金のひずみの是正をすすめている」と報告しました。

 近鉄の男性は、「労働組合に積極的に働きかけ、春闘で組合役員から意見を求められるようになっている」と話しました。

 東京メトロの男性は、ワンマン化やホーム要員の人員削減がすすめられ、完全民営化が狙われているのに対し、「職場アンケートと、仲間づくりで多数派をつくり、押し返したい」と強調しました。

 若者が職場で生き生き活動し、大分バスでは、「生活保護以下の低賃金をなんとかしよう」と若者たちが奮闘し、組合役員に当選させました。

 分散・分科会も行われ、春闘・仲間づくりなどの課題や運転士・駅員・バスなど職種の問題を議論しました。

 日本共産党の仁比聡平前参院議員があいさつ。石川康宏神戸女学院大学教授が講演しました。(しんぶん赤旗 2010年10月9日)