熊本県の球磨川流域に甚大な被害をもたらした2020年7月4日豪雨の水位以上の治水対策を求める流域住民の声を受け、日本共産党熊本県委員会と南部地区委員会は8月2日、東京の議員会館とオンラインで結び、住民の生命・財産を守る治水を最優先に進めるよう政府に要請しました。

 山本伸裕書記長、松岡徹副委員長、野中重男南部地区委員長、川上紗智子・人吉市議らが、国土交通省、内閣府の各担当者と交渉。仁比聡平参院議員が同席しました。

 参加した被災者の男性(74)=人吉市=が「上流にある市房ダムの緊急放流の恐怖など1年の半分(降雨が多い季節)は心休まらず不安を強いられている状況。住民共通の思いだ」と訴え、3年前の洪水レベルでも安心できる治水対策を要望しました。

 川上氏は、人吉市の具体的治水として堤防のかさ上げや防水壁の新設、洪水を拡大したとされる同市中心部の球磨川の中州(中川原公園)の掘削など具体的対策を要求。野中氏は、中流域の宅地のかさ上げや移転の支援を求めました。

 仁比氏は「被災住民の『心休まらない』実情を受け止めて、流域全体の治水を具体的に前進させるための財政支援を進めてほしい」と述べました。

 地域の再建・復興の要のJR肥薩線の再建や、被害を拡大させたとされる瀬戸石ダムの撤去も要請しました。(しんぶん赤旗 2023年8月3日)