日米訓練
航空自衛隊美保基地(米子空港、鳥取県境港市、米子市)は、2007年10月に、基地を自衛隊だけではなく、米軍も使える日米地位協定第2条4項(b)の適用施設に指定されています。同年11月に、「日米共同統合演習」の一環として、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)から米軍輸送機で米軍家族を輸送する訓練が実施されました。
米軍との共用化に対し、地元から観光への影響などを懸念する声が上がっています。
陸上自衛隊日本原演習場(岡山県奈義町、津山市)も05年12月に同じく適用施設となりました。
イラク・ファルージャで住民虐殺に加わった米軍部隊が自衛隊と共同訓練を実施。早朝から戦車砲を使うなど町との協定や慣行を無視した訓練を強行し、地元から抗議の声が上がりました。
仁比議員は、同基地を米軍演習場として「常態化」させるのは許されないとして、防衛省に対し指定取り消しを求めました。
低空飛行
中国地方では、米軍の訓練空域「ブラウンルート」「エリア567」を中心に、米軍機が無法な低空飛行を続けています。被爆地・広島市上空でも低空飛行が目撃されています。
仁比議員は、国会質問や質問主意書などで米軍機などが日本の航空法81条(最低飛行高度)に違反する飛行を繰り返し、住民が騒音、墜落の恐怖に苦しめられている事実を突き付けました。低空飛行の実態調査、航空法81条の適用、低空飛行の中止を米軍に求めるよう迫りました。
宇高航路
岡山県玉野市と香川県高松市を結ぶ宇高航路。開設以来100年にわたって住民の足となってきました。年間100万人、50万台の車両が利用します。
瀬戸大橋の通行料金引き下げや高速道の料金割引の拡大などで、航路を運航してきた四国フェリー、国道フェリー両社の経営が悪化。2月、両社は3月26日で事業を廃止すると発表し、住民や自治体に衝撃が走りました。その後、両社は事業廃止届を取り下げ、減便して存続することを決め、国と関係する自治体が、航路存続への対策の検討を進めています。
岡山、香川の両党県委員会は、国交省に対して支援を要求。仁比氏も「重要な航路を守るため具体的な手だてを取れ」と求め、国交省も「必要な方策を検討する」と約束しました。
大橋川
宍道湖と中海をつなぐ松江市の大橋川では、「治水」を名目に川の拡幅と堤防の建設が計画されています。
4月に現地を訪れた仁比議員は、事業に反対する7市民団体と懇談。地元住民などから「上流でのダム、中流部での放水路建設で洪水は防げる」「景観が台無しになる」などの声が上がりました。
仁比氏は、「『流域住民が主人公』を根底にすえた河川整備のあり方が大事だ」とし、住民合意と世論づくりに力を尽くしています。(しんぶん赤旗 西日本のページ 2010年6月5日)