2008年5月9日(金)「しんぶん赤旗」

政府は徹底検証を

仁比議員 志布志えん罪事件追及



(写真)質問する仁比議員=8日、参院委

日本共産党の仁比聡平議員は5月8日の参院法務委員会で、二〇〇三年四月の鹿児島県議選をめぐるえん罪事件(志布志事件)に関して政府を追及しました。

仁比氏は、鹿児島県警捜査員と地検検事が、被疑者、被告人から弁護士との接見内容を組織的・網羅的に聴取していた問題を指摘。捜査側の立ち会いな しに被疑者、被告人らが弁護士と面会し書面などのやりとりができる「接見交通権」を侵していると述べ、「刑事・司法の根幹にかかわる問題。徹底的に検証す べきだ」と求めました。

仁比氏は、接見内容の聴取は七十六件にものぼるとし、「無実の人を犯人と決めつけ、客観的証拠よりも自白を無理やり引き出してつじつまを合わせる ために、弁護人と被疑者の信頼関係を破壊するのが目的だった」と指摘。「その検証なしに検察、捜査機関への信頼回復などありえない」と迫りました。

鳩山邦夫法相は「接見交通権にたいする理解が不十分だったとしか思えない。抽象的でなく具体的に真摯に反省しなければならない」と答弁しました。