日本共産党の仁比聡平参院議員は10月13日、2020年7月豪雨で甚大な被害が発生した熊本県の球磨川水系の人吉・球磨地域の現地調査を行いました。復興の現状と被害を拡大させた原因を調査し、住民とりわけ被災者の思いを聞こうと取り組んだものです。

被災市民らでつくる「ダムによらない復旧・復興を求める人吉・球磨の会」との懇談が人吉市であり、球磨川水系河川整備計画の中心に据えられた流水型川辺川ダム建設を許さないたたかいの状況が語られ、「家探しに苦労している。仮設住宅の入居期限の切れた後が心配」「莫大(ばくだい)なダムへの予算は被災者支援にこそ使うべき」などの話が出ました。

仁比氏は、土砂撤去や河床掘削、森林の保全など原則的なことを怠り、被害を拡大させたうえに、住民参加の検証をせず「ダムありき」の計画を推進する国の姿勢をただすと同時に、「安心できる住まいの確保など抜本的支援策の拡充を求めたい」と応じました。

川辺川ダム計画をめぐっては水没予定地の五木村と建設予定地の相良村で意見交換。相良村の川邊俊二総務課長は「構造物ができた後の日本一の清流川辺川への影響が心配」などと話しました。被災地調査では、相良村の川辺大橋付近の土砂撤去現場や球磨村の流失した球磨川第2橋梁(きょうりょう)などを視察しました。

党熊本県委員会の松岡徹副委員長、山本伸裕県議、南部地区委員会の野中重男委員長、本村令斗人吉市議が同行しました。(しんぶん赤旗 2022年10月15日)