水俣病不知火(しらぬい)患者会とノーモア・ミナマタ第2次国賠訴訟原告団の代表は6月6日、日本共産党本部で市田忠義副委員長を訪ね、すべての水俣病被害者の救済と全面解決するための協力を要請しました。

 水俣病は公式確認から熊本県で62年、新潟県で53年たった今も、補償、救済を求める被害者が多数います。

 訴訟弁護団の板井俊介弁護士は「(被害者救済の)解決の土台となるような判決が確実に取れるように力を尽くすが、裁判所以外での運動も強化していく必要がある」と訴えました。

 訴訟原告団の村山悦三副団長は、水俣病と認定された人と認定されていない人との間で対立が出ている現状を紹介。「不当な地域にいる線引きなど水俣病を認定する基準があいまいでハードルが高いことが今の問題の広がりになってきている」と指摘。「全被害者を救済するためにはもっと長期の(恒久的な)救済措置が必要だ」と訴えました。

 市田氏は、「水俣病の責任はチッソと国・県にあることは明白であり、これは歴代政府も否定できない。党として、院内外で被害者全員の救済・補償のために力を尽くしてきたが、さらに頑張りたい」と述べ、水俣病問題の超党派議員連盟の強化について、「全ての被害者の救済・補償の実現のために力を合わせよう」の一点で各党への呼びかけを強めたいと強調。「政治の舞台で今の状況を一歩でも前に進めるためにはどのようなことが可能か、(被害者救済に向けた)恒久的な枠組みをどうつくるかを含めて考えていきたい」と語りました。

 要請には党国民運動委員会の堤文俊事務局長と仁比聡平参院議員秘書が同席しました。(しんぶん赤旗 2018年6月7日)