2日、山口県岩国市で開かれた中国5県の共産党による「基地問題シンポジウム」。会場に入りきれない参加者が廊下まであふれ、「爆音やめよ」の怒りがふきあがりました。

 3月、住民の反対を押し切って、米空母「ロナルド・レーガン」の艦載機部隊が神奈川県厚木基地からの移駐を完了させました。出航にむけて戦闘訓練が激化。岩国市民は誰に会っても「うるさくなったねー」があいさつ言葉になってしまいました。

 安倍政権は「滑走路を沖合移設したから騒音は大幅に軽減される」「空母着艦訓練を行うことはない」と県や市に容認させましたが、それはやはりうそだったのです。

 5月8日には、「防音ガラスがヒリビリいう」「床下から響いてくるようだ」という耐え難い爆音が200回も発生(岩国市)。近隣自治体の住民にも「あれが2日間続いたら私はノイローゼになる」(周防大島町)、「こんなことになるとは思わなかった」(阿多田島=広島県大竹市)、「戦争でもはじまるのか」(広島県廿日市市)という被害が襲います。北広島町では激しい超低空飛行訓練が日常化し、「30分ぐるぐる回っていた」「衝撃波でトンビが気絶して落ちた」など被害は深刻です。

 この現実に、防衛省は「空母着艦の事前集中訓練が行われた」と認めながら、「瞬間ではなく運用が安定するのを見極める」などと抗議をしようともしていません。

 シンポに駆けつけた比嘉瑞己沖縄県議、藤井克彦神奈川県議から語られた沖縄と神奈川のたたかいは、岩国基地周辺住民、そしてイージス・アショア(山口県萩市)、呉(広島県)、美保基地(鳥取県)、日本原演習場(岡山県)をはじめ、日米軍事一体の危険な出撃拠点化がすすむ中国地方の運動を大きく励ましました。

 「大同団結」を呼びかけた「愛宕山を守る会」の岡村寛さん。無所属の田村順玄市議、広島県住民の会の坂本千尋さんも特別発言。沖縄・神奈川のたたかいに学び、「米軍絶対」「戦争する国」の安倍政権に「本気の共闘」で猛反撃がはじまりました。(しんぶん赤旗 2018年6月6日)