中国5県で広がる基地被害や機能強化の動きについて、日本共産党の大平よしのぶ衆院中国比例候補は12月12日、国会内で防衛省に聞き取りを行いました。各県の党議員、候補がオンラインで参加し、仁比聡平参院議員が山口県の交渉に同席。米兵犯罪の再発防止に確実な手だてを講じることや民間空港での訓練中止などを求めました。

 山口県岩国市の松田一志市議は、オスプレイが同市の米軍岩国基地を飛行経由地とするのは認められないと政府の見解をただしました。「米軍の運用にかかわる」と回答を拒否する防衛省側に対し、仁比氏は「米軍が岩国基地を中継地として使っているのは明らか。機能強化は許されないと日本政府が言うべきだ」と指摘しました。

 垣内京美衆院中国比例候補は11月に岡山空港で行われた自衛隊統合演習で、自衛隊から県への協力依頼文書にある「防衛に係る堅固な意思を表示」の説明を求め、今後訓練をしないよう追及。事前の訓練情報の周知が不徹底だと認めた防衛省側に大平氏は「丁寧に説明したとしても、訓練計画そのものが住民に受け入れられない」と批判しました。

 各県からは、▽境港市の航空自衛隊美保基地のC2輸送機にミサイル発射機能を搭載する検討について(鳥取)▽県内の学校などでの自衛隊の活動状況(島根)▽海上自衛隊呉基地の弾薬庫建設に関する調査や強靱(きょうじん)化(広島)―が問われました。(しんぶん赤旗 2023年12月13日)