日本共産党国会議員団「障害者の全面参加と平等推進委員会」(責任者・小池晃副委員長)は9月26日、国会内で、障害者・患者団体との懇談会を開催しました。21団体が参加し、高橋ちづ子、赤嶺政賢、宮本岳志各衆院議員、田村智子、仁比聡平、倉林明子、吉良よし子各参院議員が参加しました。参加団体からは、党躍進を受け、要求実現への期待の声が上がりました。
小池氏はあいさつで、参院選前の通常国会で障害者差別解消法などの法案が成立したものの、それぞれ課題が山積みだと指摘しました。政府が早期に国連の権利条約批准をめざしていることに触れ、「これからが、いよいよ重要だ」として、課題解決の必要性を強調。「世界で当たり前の流れとなっている障害者の権利保障を実現させるために一緒に力を合わせましょう」と呼びかけました。
小池氏は、障害者自立支援法違憲訴訟の和解に触れ、「政権が代わっても『基本合意』や『骨格提言』を尊重する重い責任がある」として、当事者らの意見があらゆる場で反映されるよう全力を尽くすことを表明しました。
原因不明で治療法が確立していない難病患者の問題についても言及しました。患者の多くは、福祉や医療の支援を必要としながら利用できない「制度の谷間」におかれており、小池氏は「必要とするすべての人が制度の対象となり権利が行使できるよう全力をあげて取り組む」と強調。難病患者の福祉、教育、雇用問題などトータルな支援をすすめることに尽力すると述べました。
また、安倍政権の、消費税を増税する一方で大企業には大減税、しかも社会保障は削減との動きを批判。社会保障拡充とともに、消費税増税反対のたたかいを広げようと呼びかけました。
日本難病・疾病団体協議会の水谷幸司事務局長は、難病対策の新法に向けた議論で重症度などで対象の線引きをする方向性が示されていることについて「治療により症状が抑えられている患者が医療費助成を打ち切られたら、治療継続が困難になり症状が悪化することを懸念する」と話しました。
ほかの団体からは、「障害者総合支援法における介護保険優先原則の見直しをして」(脳損傷・高次脳機能障害 サークルエコー)、「手話言語法の制定を求める」(全日本ろうあ連盟)、「障害児支援の充実」(障害乳幼児の療育に応益負担を持ち込ませない会)など切実な訴えがありました。
高橋氏は「示していただいた提案を国会論戦などに生かしていきたい」と述べました。(しんぶん赤旗 2013年9月27日)