九州沖縄ブロック政府交渉 普天間基地問題=2010.03.10、国会内

 米軍普天間基地の「移設」問題をめぐって、九州・沖縄の日本共産党の参院選挙区候補らが心を一つに「即時閉鎖・撤去」を求めた3月10日の政府交渉。訓
練移転などで「本土の沖縄化」が進行している九州各地の自衛隊基地をめぐっても防衛省との厳しいやりとりとなりました。

宮崎・新田原

 
既存滑走路を改修し、仮滑走路の設置が予定されている航空自衛隊新田原基地(宮崎県新富町)にかんして、防衛省は既存滑走路の整備が完了するまでは仮設滑
走路において日米共同訓練を実施する考えを明らかにしました。

 本滑走路の改修後、仮滑走路は「残置も含めて検討中」(防衛省)です。残
置した場合、滑走路が2本化し基地機能の強化が懸念されます。ばば洋光選挙区候補は環境影響評価の実施を迫りました。

福岡。築城

 
航空自衛隊築城基地(福岡県)で実施されている日米共同訓練(5~12日)では、米軍三沢基地(青森県)所属の90人の米兵のうち40人が今回初めて、基
地外に宿泊しています。

 宿泊先について「安全上の問題から答えられない」とした同省。しのだ清選挙区候補は「米軍を優先し、住民(の安
全が)優先されていない。この姿勢を変えるべきだ」と強く求めました。

 訓練参加中の米兵が、酔って民家に侵入(6日未明)したことが
11日に明らかになりましたが、防衛省はこの日の交渉ではその事実すら秘匿していました。

大分・日出生台

 白リン弾も使
用された陸上自衛隊日出生台演習場(大分県)での米軍実弾砲撃演習をめぐっては、防衛省が、米軍の行動日程を明らかにしない問題を厳しく追及。山下かい選
挙区候補は、「主権者は住民だ。『セキュリティー』の一言でいっさいを公表しないのは異常だ」と詰め寄りました。

 同演習は沖縄県の県道
104号越え実弾砲撃演習を「負担軽減」の名目で移転したもの。沖縄県の嘉陽宗儀県議団長は「(キャンプ・ハンセン内の)訓練は激化している。県民に恩着
せがましいことをいうのは困る」と批判しました。

 政府交渉の参加者は次の通りです。

 仁比そうへい参院議員・比例候
補、赤嶺政覧衆院議員▽しのだ清(福岡)、山口勝弘(佐賀)、ふちせ栄子(長崎)、あだち安人(熊本)、山下かい(犬分)、ばば洋光(宮崎)、山口はるき
(鹿児島)の各参院選挙区候補と武藤明美・佐賀県議、嘉陽宗儀・沖縄県議団長(しんぶん赤旗 2010年3月12日)