日本共産党の仁比聡平議員は5月31日、参院法務委員会で、成年年齢を18歳に引き下げる民法改定案について、立法根拠を示せず抽象的な答弁を繰り返す政府を批判しました。
仁比氏は、上川陽子法相が成年年齢の引き下げ理由を「自らの判断で契約を締結するのに必要な判断能力を備えるようになってきている」「おとなの入り口に立ったと言えるだけの成熟度を備えている」と述べていることに対して、その判断能力や成熟度とは何で、実態をどう把握したのかただしました。
上川法相は具体的な根拠は一切示せず、答弁不能となり、「公選法の選挙権年齢が18歳と定められ、国政上、18歳以上の者をおとなとみると判断した」などと従来の答弁を繰り返しました。
仁比氏は、成年年齢の引き下げ議論は、第1次安倍政権での改憲手続き法強行を契機としているにもかかわらず、衆院の審議で自民党議員が、成年年齢引き下げは“政治決断”であり「弊害の有無を議論するのは時期遅れ」などと発言したことへの認識をただし、自民党の議論を否定できない法相を批判しました。
さらに、日弁連や消費者関係団体だけでなく、消費者庁に設置されたワーキンググループからも成年年齢引き下げに懸念が出されていることを示し、「議論は終わっているという認識でこの法案を進めることは許されない。事実に基づいた審議が必要だ」と主張しました。(しんぶん赤旗 2018年6月3日)
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