衆参両院の正副議長は2月20日、8党2会派の代表者を個別に衆院議長公邸へ招致し、天皇退位をめぐる立法府の対応について意見を聴取しました。日本共産党は小池晃書記局長が聴取に応じ、現行憲法の根本から国民的な議論を進めるべきだとし、「皇室典範の改正で対応するのが筋だ」と表明しました。
自民党は現天皇一代に限り退位を認める特例法を主張。民進党は皇室典範改正による恒久制度化を求めました。
小池書記局長は、天皇退位の問題について「政治の責任で真剣な検討が必要」だと強調。「日本国及び日本国民統合の象徴」である天皇の地位は、主権者である「国民の総意に基づく」と憲法で定めていることから、天皇の退位を初めて立法化するにあたっては、「広く国民的議論をふまえ、憲法の規定に適合するものとすべきだ」と主張しました。
小池氏は、日本国憲法の最も根本の精神である「個人の尊厳」に照らし、「一人の方に、どんなに高齢になっても仕事を続けるよう求めるという現在のあり方には改革が必要であり、退位を認めるべきだ」と主張。高齢は誰にも訪れ、現天皇だけの特別な事情ではないとして、皇室典範改正で対応するのが筋だと強調しました。
今後の議論の進め方として小池氏は、「全国民を代表する国会で各党、各会派の代表の参加のもと、本日各会派から表明された意見を共有し、個別の聴取だけでなく、全体会合などを速やかに開催し議論すべきだ」と指摘しました。
小池氏は、立法府として国民の期待に応える議論を行うために、結論ありきで批判をあびている政府の有識者会議の議論を前提とはしないことなどを、あらためて求めました。
穀田恵二国対委員長と塩川鉄也衆院議員、仁比聡平参院議員が同席しました。(しんぶん赤旗 2月21日)