安倍自公政権は、外国人労働者の受け入れを拡大する改定出入国管理法などの採決を12月8日未明の参院本会議で強行しました。審議すればするほど問題点が噴出し国民の不安や懸念が広がるなか、まともな説明もできない安倍政権は、審議の前提となる資料も出さず議論から逃げ続けながら、「数の力」で採決強行を連発。日本共産党、立憲民主党、国民民主党、希望の会(自由・社民)、沖縄の風の5野党・会派は安倍晋三首相の問責決議案を共同提出するなど、安倍政権の暴走に真正面から対抗し、与野党の攻防は7日から8日午前4時すぎまで続きました。採決強行を受け、日本共産党の小池晃書記局長が会見し、安倍政権を厳しく批判しました。(関連記事)
自民、公明の与党、維新などは、野党が共同提出した山下貴司法務相の問責決議案を参院本会議で否決。野党はつづけて安倍首相の問責決議案を共同提出しました。首相・閣僚らの問責決議案は本来、真っ先に処理される重要案件にもかかわらず、与党はこれを無視して参院法務委員会を一方的に開こうと画策。野党の猛抗議を受けて、首相問責決議案は本会議に上程することになり、採決が行われました。これまで積み重ねてきた国会運営の筋さえ踏み外す与党の退廃ぶりが際立ちました。
日本共産党の辰巳孝太郎議員、山下芳生副委員長が、山下法相・安倍首相への問責決議案への賛成討論をそれぞれ行い、与党の横暴を糾弾。「重要法案が、審議が極めて不十分なまま次々強行されようとしている事態の震源地は、すべて安倍首相だ」(山下芳生氏)と指摘しました。
さらに、山下法相・安倍首相の問責決議案が否決されると、横山信一参院法務委員長は職権で法務委員会を開催し、野党議員が抗議するなか、一方的に質疑終局を宣言。委員会室が騒然となる中、改定入管法の採決が強行されました。
8日午前1時すぎに開かれた参院本会議では、改定入管法の他、すでに参院外交防衛委員会、参院農水委員会で採決強行されていた日欧経済連携協定(EPA)、改悪漁業法など、合わせて15法・承認の採決が次々と行われました。
日本共産党の井上哲士議員、紙智子議員、仁比聡平議員がそれぞれ日欧EPA、改悪漁業法、改定入管法への反対討論を行いました。紙氏は、堂故茂参院農水委員長が「これ以上、いってもかみ合わない」などと暴言を吐き、改悪漁業法の採決を強行したことに強く抗議。仁比氏は「市民と野党の本気の共闘を必ず実らせ、安倍政権を打倒する」との決意を表明しました。(しんぶん赤旗 2018年12月9日)
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