集会でのあいさつ中に、よく目を赤くし、言葉を詰まらせます。政治で苦しめられ、傷つけられた人々のことを口にするときに。派遣切りされた若者、肝炎の患者、干拓工事差し止めを求める有明海の漁民、原爆症集団訴訟の被爆者…。キャッチフレーズは「原点は憲法―住民とともにたたかう情熱の政治家」です。

 忙しい国会論戦の合間を縫うように、週末は、中国、四国、九州・沖縄の各県を飛び回ります。向かうのは、命を脅かす政治と対峙(たいじ)し運動を進めている人たちのもとです。

連帯のこぶし

 11月28日は北九州市で多重債務問題の根絶について話し合った第29回全国クレサラ・商工ローン・ヤミ金被害者交流集会に来賓として出席。その後、大牟田市で開かれた「よみがえれ!有明海訴訟」の報告集会に駆けつけました。

 日米軍事同盟絶対の政治にも立ち向かいます。11月8日に沖縄県で行われた「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」に参加。壇上から、「がんばるぞ」と連帯のこぶしを突き上げました。

 託された怒り、悲しみ、痛みをぶつけてきた国会での質問は約190回。農業、雇用、中小企業、災害と幅広い問題を取り上げてきました。

 非正規労働者を守る論戦では大企業を動かしました。今年11月の参院予算委員会。ハリソン東芝(愛媛県今治市)やNECセミコンダクターズ九州・山口(熊本県)が、偽装請負の是正や直接雇用の推奨指導に従わず、直接雇用を拒否していることを告発。企業名を公表し政府自ら乗り出して雇用破壊を食い止めるよう鳩山由紀夫首相に迫りました。

 首相は「企業を指導し、これを強めていく」と答弁。質問後、直接雇用を求めてたたかっている労働者にNECから「交渉したい」と連絡が入りました。

 台風など災害被害で苦しむ農家の声も届けてきました。2006年11月、佐賀県のコメや長崎県のビワが壊滅的な被害を受けていることを災害対策特別委員会で取り上げ、農作物被害を補償する農業共済での救済で前向きな答弁を引き出しました。翌年同月には、宮崎県と鹿児島県などの早期水稲の被害救済を求めました。

ポニョの海で

 この6年間取り組んできた有明海の再生問題、川辺川ダム建設、映画「崖の上のポニョ」のモデルともなった広島県鞆(とも)の浦の埋め立て架橋計画をやめさせる活動―。市民との共同を広げ、むだな公共事業による環境破壊をめぐって状況は大きく変わってきました。
 最新のリーフレットに自らの思いを書き込みました。

 「政治を動かすのは国民の力です。現場から皆さんの要求実現を迫ります。ご一緒にいのちと権利をまもり憲法が輝く日本と世界をつくりましょう」
(しんぶん赤旗2009年12月8日)

【活動地域】西日本17県=中国の5県(岡山、広島、山口、鳥取、島根)、四国の4県(香川、愛媛、徳島、高知)九州・沖縄の8県(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)。