建設職人の労働組合があつまる全建総連は10月19日、徳島市で定期大会を開き、物価上昇を上回る賃金・単価引き上げ実現などの運動方針を提起しました。

 あいさつした中西孝司委員長は、「建設国保の維持・強化のための予算確保を求め、物価・資材高騰を上回る賃上げを実現し、魅力ある建設産業をつくろう」と強調しました。

 運動方針案では、▽賃金・単価引き上げ▽建設国保の育成・強化▽アスベスト被害の救済▽インボイス(適格請求書)を当面導入せず、見直し▽住宅リフォームなど地域の仕事確保▽憲法9条を守る―などを掲げました。

 全体討論で、消費税とインボイスに対して「物価・資材高騰で窮状にある仲間を助けるには、消費税を減税し、インボイス導入を中止すべきだ」(神奈川県連)、「インボイスに不安の声があがっている。そもそも消費税自体が不公平だと、学習会や宣伝で理解を広げている」(福岡建労)、「インボイスを導入すれば、中小業者同士でたたき合いが起こり、建設産業が分断される」(京都建労)と発言がありました。

 賃上げの取り組みでは、「首都圏の組合を中心に建設アクションを結成し、財務省や中小企業庁要請を行った」(東京都連)、「ゼネコン従事者の声を聞く活動、最低賃金全国一律1500円を求める取り組みをしている」(熊本建労)、「賃上げ求めて、県知事と直接面会し、懇談、要請を実現した」(千葉土建)などの報告がありました。

 平和について、「岸田政権は改憲発議を狙っているが、建設産業は平和でなければ安心して働けない。軍事費倍増に反対し、社会保障拡充、建設国保強化こそ求めよう」(埼玉土建)と声があがりました。

 日本共産党の仁比聡平参院議員があいさつ。自民、公明、立憲民主、国民民主の各党の国会議員があいさつしました。(しんぶん赤旗 2022年10月20日)