日本共産党の仁比聡平議員は1月19日の参院予算委員会で、“日本版海兵隊”といわれる自衛隊の水陸機動団の出撃拠点づくりが長崎県佐世保市で進められている実態を暴露し、戦争法の具体化をやめ、同法を廃止するよう求めました。
仁比氏は、昨年の戦争法案の審議で日本共産党が暴露した会談記録を再び取り上げました。そこでは、一昨年末に訪米した河野克俊統合幕僚長がダンフォード米海兵隊司令官に対し、水陸機動旅団創設に意欲を表明し、「集団的自衛権の行使が実現可能となった場合は自衛隊の役割も拡大でき」るとしています。
仁比氏は、米海軍と海上自衛隊の基地が集中する佐世保港の崎辺地区では、すでに自衛隊の水陸両用部隊の駐屯地やヘリ空母が係留可能な岸壁を有する自衛隊の新基地建設計画が進められていることを告発(図)。「米海軍や米海兵隊と同じように、水陸両用部隊が海で訓練し、オスプレイも着艦できるヘリ空母で出撃する陸海一体の新たな基地をつくるのか」とただしました。
中谷防衛相は「島嶼(とうしょ)部に対する攻撃の対応に万全を期すために水陸両用作戦能力の着実な整備が必要だ」との答弁に終始しました。
仁比氏は、香田洋二元自衛艦隊司令官が一昨年の国会答弁で、水陸両用作戦能力は「海外派兵につながる」として、「つい10年前まではタブーだった」と述べていたことを指摘。違憲の戦争法を強行し、米軍と一体となった海外での武力行使に道を開いた安倍政権がいくら「島嶼防衛」を強調しても、「そんなごまかしは通用しない」と批判しました。(しんぶん赤旗 2016年1月20日)