マツダが本社工場(広島市南区)と防府工場(山口県防府市)の派遣労働者約100人を7月から期間従業員として直接雇用することが1日、分かりました。労働者派遣法や職業安定法違反で労働局から是正指導を受けていました。契約は来年1月までの6カ月。
昨年からの「派遣切り」のなかで自動車大手が派遣労働者を直接雇用するのは初めて。労働者と日本共産党のたたかいに押されたものですが、有期雇用の上、労働局申告や裁判で正社員化を求めている労働者は除外されており、広島労連などは引き続き正社員化を求めていくとしています。
同社は、3カ月と1日だけ期間従業員にして再び派遣に戻すやり方で派遣可能期間を逃れてきました。労働者が直接雇用を求めて立ち上がるなかで広島、山口の両労働局が6月上旬に是正指導。マツダ広報部は「指導を重く受け止め直接雇用を行うことにした」と話しています。
日本共産党の志位和夫委員長と仁比聡平、小池晃、山下芳生の各参院議員が国会で追及。中林よし子衆院中国比例予定候補も直接雇用を指導するよう労働局に求めてきました。
日本共産党マツダ委員会の松本稔委員長は「たたかいが追い込んだもので一歩前進」とした上で、「マツダは申告している人を直接雇用すべきだ。これからもたたかい続ける」。地域労組ひろしまの門田勇人執行委員長代行は「指導を重く受け止めるのであれば、派遣切りされた人で直接雇用を希望する人に、期限のない直接・正規雇用をすべきだ」と話しています。(2009年7月2日(木)「しんぶん赤旗」)