日本共産党国会議員団ハンセン病問題プロジェクトチーム(PT)は12月15日、全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)と全日本国立医療労働組合(全医労)の代表と懇談、療養所をめぐる問題で意見交換しました。
高橋ちづ子衆院議員(PT会長)が、隔離政策による被害回復や療養所職員の確保義務を定めたハンセン病問題基本法が4月から施行されたことについて、「その具体化はまだ見えていない。懇談を受けてあす政府と交渉して事態を前進させたい」とあいさつしました。
神美知宏・全療協事務局長が「療養所の入所者は平均80歳を超え、基本法の具体化が進まない事態に不安を抱えている」と指摘。療養所職員の削減で入浴中の死亡事故など深刻な事態が発生していることを明らかにしました。また療養所の開放をめぐり、「東京都東村山市の多摩全生園では市長も強く望んでいる保育園をつくる運動があるが、国は高い賃借料を求めるなど無責任だ」と批判しました。
岸田重信・全医労書記長は、衆議院で7月に「療養所における療養体制の充実に関する決議」が行われたのに、全国13の療養所で看護師が104人も定員割れになっていること、身分が不安定な非正規職員の処遇改善が進まないことなど問題点を指摘しました。
仁比聡平参院議員(PT事務局長)が「職員確保を来年度予算に盛り込ませるなど、鳩山政権に前向きな対応を取らせるよう力を合わせましょう」と訴えました。
懇談には、赤嶺政賢衆院議員も参加しました。(しんぶん赤旗2009年12月17日)