日本共産党の小池晃書記局長は7月21日、記録的豪雨で甚大な浸水被害が出た大分県日田市と福岡県大牟田市を訪問し、生活や生業(なりわい)再建に向けた被災者の要望を聞き、事業所の再建を支援するグループ補助金のすみやかな適用とともに、コロナ禍などでこれまでに受けてきた損失も含めた中小業者への直接支援などの実現に取り組むことを表明しました。(関連記事・日田市) (関連記事・大牟田市)

 日田市役所で原田啓介市長、大牟田市役所で関好孝市長と懇談し、義援金を手渡しました。調査には、真島省三前衆院議員、仁比聡平前参院議員、堤栄三、猿渡久子両大分県議、日隈知重、大谷敏彰両日田市議、高瀬菜穂子福岡県議、崎山恵子、北岡あや両大牟田市議が同行しました。

 24時間降水量が過去最高を更新するなどの豪雨により筑後川水系の三隈川との玖珠(くす)川が2度にわたり氾濫した日田市。天瀬(あまがせ)町では玖珠川の氾濫で、別府や湯布院とともに豊後三大温泉に数えられる天ケ瀬温泉街が、温泉旅館や土産物店などに泥や流木が流れこみ、川の両岸を結ぶ新天瀬橋が崩落するなど深刻な打撃を受けました。

 創業78年になるホテル「成天閣」の古賀信寿社長(43)は、ホテルの物品などが濁流で流され、名所だった赤色の成天閣つり橋も損壊するなどの被害状況を説明。「新型コロナウイルス感染拡大で6月いっぱいまで休業。7月から再開し去年より予約数も増えていた矢先の水害です。つり橋やホテルの再建には億単位の費用が必要」と苦境を話しました。

 小池氏は「日韓関係が悪化して以降の韓国人観光客の減少に加え、コロナ禍でもともと損失があった。グループ補助金の適用など再建のための支援に加え、損失を補てんする直接支援を国にも求めていく」と述べました。

 1日で7月1カ月の降水量を超える豪雨で、浸水被害や土砂崩れが相次いだ大牟田市。市役所で関市長と懇談した小池氏は「分散避難などコロナ禍のもとで特別なご苦労をされている。従来の支援にとどまらない対策を国にも求めます」とあいさつ。関市長は「業者の立ち直りや被災者支援など、手厚い財政支援を」と語りました。

 同市神田町では、床上浸水した女性(67)の住宅を視察。家財道具などが全部ダメになり処分したと話す女性に、小池氏は県や市に要望を伝えると応じました。

 福岡県建設労働組合大牟田支部も訪れ、激励し懇談しました。(しんぶん赤旗 2020年7月22日)