「よみがえれ!有明訴訟」原告団・弁護団や支援者らは衆院議員会館で4月4日、国営諫早湾干拓事業で設置された潮受け堤防の排水門開放を求める院内集会を開きました。
2010年12月に常時開放を命じた福岡高裁判決の確定から1年3カ月経過したにもかかわらず、国は準備工事さえ着手しようとしない状態です。
全国公害弁護団連絡会議の村松昭夫幹事長は、アスベスト、水俣病、大気汚染とともに被害救済が緊急課題となっている「有明訴訟」について「司法で結論が出ている以上、開門を実行しないことは許されない」と述べ、共にたたかう決意を述べました。
各党の国会議員が参加。日本共産党から紙智子参院議員、赤嶺政賢衆院議員、仁比聡平前参院議員が出席しました。紙氏は先月28日の国会質問で漁民への被害補償など救済措置を求め、鹿野道彦農水相が真しに検討すると回答したと報告。
このあとの農水省との交渉で、堀良一弁護団事務局長は、鹿野農水相が被害の現場を訪れ被害者の声に耳を傾けることを強く求めました。
原告の漁民の男性(42)は「赤潮被害に漁業者は苦しんでいる。漁業者は開門に海の再生を託している。農水省は直接の加害者なのだから長年、苦しむ被害者に会って声を聞くべきだ」と訴えました。(しんぶん赤旗 2012年4月5日)