日本共産党の仁比聡平議員は11月19日、参院法務委員会で女性差別撤廃条約の選択議定書の批准と、選択的夫婦別姓制度導入のための民法改正を千葉景子法相に求めました。同相は、いずれも積極的に取り組む姿勢を示しました。(会議録全文→)
仁比氏は、権利侵害を国連に通報できる制度を定める同議定書は条約の実効性を高めるものだと指摘。「未批准であることが人権問題で国際的評価を低めている。日本の人権状況を国際水準に引き上げるため、批准に向けた決意を」とただしました。
千葉法相は「国際社会の信頼を損ねている状況を解消し、人権において世界の先頭に立てるように全力をあげたい」とのべました。
選択的夫婦別姓制度について仁比氏は、新日本婦人の会のアンケートから、結婚して旧姓を通称使用していた女性が「金融機関で通帳をつくろうとして本人確認を求められたとき通称を示したら、こんな名前の人はいないといわれた」など不利益を受けている例をあげ、「同姓を強制するのは人格権侵害であり、速やかに民法を改正すべきだ」と迫りました。
千葉法相は、「多様な生き方の選択の幅を広げるものであり、ぜひ実現を果たしたい」と表明しました。
また同条約採択から30年の女性運動の歩みについて質問した仁比氏に対し千葉法相は、「条約を生かす活動において女性、NGO(非政府組織)のみなさんは、けん引力の役割を果たしてきた」とのべました。(2009年11月20日(金)「しんぶん赤旗」)