日本共産党の仁比聡平前参院議員は7月9日、いまも被害の全容がつかめていない熊本県八代市坂本町を調査し、被災者を見舞いました。橋本徳一郎市議、野中重雄南部地区委員長らが同行しました。

 古民家が点在する山あいの同町集落(約70世帯)が豪雨で孤立。プロパンガスが使えず、テレビも視聴できない状態で、9割の世帯が避難しています。

 5・5メートルかさ上げしたにもかかわらず2階まで水に漬かった、球磨(くま)川と油谷川の合流点手前にある、日用品販売の船津商店。店主の男性(69)は、ボランティアの力を借りて店内のゴミを片付けていました。「橋がバリバリと音を立てて流れるのを見た」と恐怖を語りました。「ボランティアの人たちのために水・食料と仮設トイレが欲しい」と話しました。

 支援物資受け入れ拠点になっている特別養護老人ホーム「一灯苑」では、職員2人で対応しています。男性職員は、同町の自宅の状況を確認する余裕もなく対応しているといい、疲労の色を隠せません。仁比氏は「村の復旧・復興の拠点になり得るところでボランティアなどあり得ない」と市の費用の必要性を指摘しました。(しんぶん赤旗 2020年7月10日)