熊本県南部を襲った豪雨災害から6日目となる7月10日、日本共産党の仁比聡平前参院議員は同県芦北町の被災現場や避難所を調査し、被災した住民を見舞いました。坂本登町議、高岡朱美・水俣市議らが同行しました。

 3人が亡くなった同町田川の牛渕地区では、茶色い山肌がむき出しで、水田にがれきが散乱していました。この日も会話をかき消す大雨が降り続きました。高齢の男性は「ガラガラという音の土砂崩壊の予兆があり、2、3回に分けて崩れた」と振り返り、なすすべもなく自宅で様子を見守っていたと言います。

 丘の上にある避難所は5日朝までは間仕切りもなく、薄い床用マット1枚だけでしたが、受付の町職員によるとその後、段ボールベッドと間仕切り、炊き出しが行われるようになりました。新型コロナ感染対策のサーモグラフィーも設置されました。

 2階で生活する自宅避難者から「精神的に参って睡眠薬を飲んでも夜中2時に目を覚ましてしまう」との声も。避難先の熊本市の娘の家から9日に自宅に戻った女性(73)は「やっぱり家にいたい」とほっとした表情を浮かべました。

 仁比氏は「罹災(りさい)証明の申請で『半壊』かどうかで支援金額が違ってくる。住まいの機能がどれだけ壊れているかを基準に声を上げてほしい」と話しました。(しんぶん赤旗 2020年7月10日)