○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 雇用問題に絞って伺います。
 厚生労働省、解雇や雇い止めなど非正規切りに遭った非正規労働者の数は、昨年十月以降、毎月どのように推移をしていますか。
   〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕

○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。
 非正規労働者の雇い止め等の状況につきましては、全国の都道府県労働局やハローワークを通じて調査しているわけでございます。調査内容でございますけれども、昨年十月以降に実施又は実施予定の派遣又は請負契約の期間満了、中途解除による雇用調整、さらには、有期契約の非正規労働者の期間満了、解雇による雇用調整の事例を把握し、集計したものでございます。調査は昨年十一月以降毎月行っておりますけれども、今年の二月調査までは三月までの対象期間、三月調査以降は六月まで対象期間を広げて実施しております。
 具体的な数字でございますけれども、千人単位で申し上げますと、昨年十一月が約三万人、十二月が八万五千人、一月が十二万五千人、二月が十五万八千人、三月が十九万二千人、四月が二十万七千人となっているところでございます。

○仁比聡平君 どんどん増え続けて、その多くが仕事と同時に住まいを失って路頭に迷うという深刻な事態でございます。
 非正規切りに走る幾つもの大企業は、派遣労働者を派遣法さえ破って安く使い続けるためにあらゆる違法をやってまいりました。この雇用破壊を食い止めるのは政治の責任です。
 東芝グループの派遣会社、東芝オフィスメイトに登録し、東芝デジタルメディアエンジニアリングに三年五か月にわたって派遣されてきた名古屋の労働者が、三月十三日、愛知労働局に対して直接雇用を求めて申告いたしました。これは、派遣先、派遣元が一体となって業務内容を上限三年の期間制限がないいわゆる専門業務であるかのように偽装する業務偽装を告発する訴えです。
 舛添大臣、労働者派遣法に言う専門業務、特に政令二号、二十五号業務とは何か、また派遣期間の上限規制との関係をまず御説明いただきたいと思います。

○国務大臣(舛添要一君) 労働者派遣法におきましては、派遣労働者が常用雇用の代替とならないように、派遣先は、派遣就業の場所ごとの同一業務について原則一年、最大三年の派遣可能期間を超える期間継続して労働者派遣を受けてはならないと、こう決めてあるわけです。
 今の御質問ですけど、ただし、専門的な知識、技術又は経験を必要とする業務、さらに、雇用形態の特殊性により特別の雇用管理を行う必要があると認められる業務として二十六の業務を政令で定めてありますが、これは常用雇用を代替するおそれが少ないと考えられることから、派遣受入れ期間の制限を設けておりません。
 その二十六政令で決めている業務のうちの第二号業務というのは、機械などの設計又は製図に関する業務であり、次に第二十五号業務というのは、顧客の要求に応じて設計を行う機械、設備若しくはプログラムなどにかかわる説明、相談、売買契約の勧誘等の業務と、こういうふうに決まっております。

○仁比聡平君 ところが、実態は全く違うわけです。求人案内ではデスクワークでPHS基地局の工程管理をするはずだったのに、実際には基地局を建設するためのあらゆる業務を正社員と全く同様に担っております。現地に臨んでの調査や交渉、住民説明会への出席やクレームへの謝罪、許されないのは、建設現場の工事管理監督、工事の手伝いまで当然のようにさせられているわけですね。週に三日も深夜、早朝まで現場に臨んだこともあります。大臣、これは明白な派遣法違反だと思いますが、いかがですか。
 専門業務は偽装、ならば三年の上限を超える、だから直接雇用をという申告に対して、労働局は書面でその違法を指摘し雇用の安定を図るよう指導、助言をいたしました。そうですね。

○国務大臣(舛添要一君) いつものまくら言葉ですけど、個別の案件についてはコメントいたしませんが、一般的に申し上げますと、政令二十六業務のいわゆる専門業務、これに付随的に業務を行った場合、その付随的に行った業務が就業時間数で測って全体の一割以下で行っている場合、それは受入れ制限の制限がないと、派遣受入れの制限がないとみなしているわけですけれども、逆に、付随的な業務が一割を超えてやっている場合とか、それから政令二十六の業務に付随すると言えないような業務を行っている場合というのは、これは明確な法違反となりますので、こういう場合には都道府県労働局が実態を踏まえて、まさに法令違反という場合には厳正に指導を行っております。

○仁比聡平君 機械設計という専門業務であるはずの派遣労働者が、実際には住民説明会への出席あるいはクレームへの謝罪、これは付随的業務とは言えないでしょう。

○国務大臣(舛添要一君) 個別のケースが一々どうということは言いませんが、一般的に言うと、専門業務できちんと決められていることと関係のない業務であれば、しかもそれが一割以上であれば、これは法違反になるということです。

○仁比聡平君 ところが、そうした指導に対して派遣元の東芝オフィスメイトは、法律を守れと言うが、正直にやったら派遣なんかできないと、こう言って開き直っているわけですよ。
 派遣先の東芝デジタルメディアエンジニアリングに至っては、書面に雇用の安定を図りなさいとあったが、ほかの地域の労働局はそんなことは言わない、正規雇用は絶対にしないし、仕事が見付かっても短期の有期雇用、場所は名古屋から遠く離れた東京の府中か青梅か日野だと、こういうふうにうそぶいて指導に全く従わず、それどころか、四月末でこの派遣労働者の派遣契約を解除いたしました。このままでは派遣元からも五月末で解雇されかねない、そうした事態なんですね。
 大臣、こういう企業に対して、頑張っている労働者、この申告者、愛知の労働局は指導しているんですから、このまま見捨て、見殺しにしては私は絶対にならないと思いますが、大臣、いかがですか。

○国務大臣(舛添要一君) 個別案件についてはお答えを差し控えますが、一般的に申し上げまして、何のために指導をやるか。指導をやって変えたいんですね、改善したい。
 それで、私がずっと監督している限りは、指導すると相当変わります。それで成果が上がる。しかし、それでも従わないというような派遣先に対しては、勧告それから企業名の公表、こういうことをやりますし、労働者を送り出している方の派遣元の事業主に対しては、事業停止命