日本共産党の市田忠義副委員長・参院議員は12月10日、仁比聡平参院議員とともに熊本県天草市と上天草市で水俣病の被害について調査しました。天草地方では大半の地域が救済対象から外され、水俣病特有の症状を訴える多くの患者が取り残されています。
両議員は未認定患者団体「水俣病不知火患者会」の岩﨑明男副会長の案内で小型船に乗り込み、救済対象の地域が地理的に線引きされている実態を視察しました。
多くの未認定患者が暮らす上天草市姫戸町の公民館では「耳鳴りがひどくて眠れない」「手足がしびれて起き上がれない」などの症状を訴える患者ら21人から「海はつながっているのに、なぜ対象地域に指定されないのか」との切実な声を聞き取りました。
仁比氏は「患者がいるという事実から救済に踏み出すべきです」と強調。市田氏は「対象外の地域でも同じ割合で水俣病の症状が確認されている。国の線引きには根拠がない。みなさんの苦しみを解消するのは国の責任です」と述べました。
これに先立ち両議員は9日、不知火患者会の大石利生会長、岩﨑副会長らと懇談。国の線引きの不当性や全ての被害者救済に取り組む患者会の長年のたたかいが話題になり、大石会長は「天草の実情を確認し、また議会で頑張ってもらいたい」と述べました。
調査には、武田良介参院議員秘書、蓮池良正天草市議、宮下昌子上天草市議が同行しました。(しんぶん赤旗 2016年12月11日)
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